みなさん、久しぶりに病院行って、「先生、腹痛いんですわ」ってドア開けた瞬間な。
先生、こっち見もせんと、背中丸めてものすごい勢いでパソコン叩いてる時あるやろ。
「ッターン! カチャカチャカチャ……ッターン!!」
YOSHIKIか!
その薄汚れたPCのキーボード、KAWAIのクリスタルピアノか?
没入感が凄いねん。バラードのサビ前の盛り上がり方やないか。
『Endless Rain』でも奏でてんのか思たら、ただの湿布の処方箋やないか。
感情込めすぎやねん。
ほんで最後のEnterキー、「ッターン!」て。
それ、ドラムのシンバル手で掴んで止めた時の音やろ?
ピアノ弾きながらドラムも叩くな。
一人でX JAPANを完結すな。
こっちは腹痛い言うてんのに、先生の愛はすべてモニターとキーボードに注がれとる。
「はい、お薬出しときますねー(ブラインドタッチ神レベル)」
……目ぇ合ってへんがな!

これな、先生が冷酷人間なんちゃうんです。
今の医療が「事務作業のわんこそば」状態なんですわ。
患者が入ってくるたびに、カルテ書いて、レセプト確認して、紹介状書いて、国への報告書書いて……。
「もう食えへん!」言うても、お椀(PC)の蓋閉めるまで、お給仕さんから書類が放り込まれる地獄や。
昔の人は「医は仁術(じんじゅつ)」言うて、人を救う道徳やと教えたけど、今はちゃう。
完全に「医は記述(きじゅつ)」や。
ただの高級な書記係やないか。
これじゃブラックジャックも腱鞘炎でメス持てへんで。

■ AIは「偏屈な職人軍団」と、それを束ねる「完璧執事・アラン」や
そんな「記述(きじゅつ)」地獄でドラム叩きまくってる先生を救うのが、AIなんですけど。
これな、ただ「賢い機械」がポンと置いてあるわけちゃうんです。
実はそこには、役割の全く違う「二種類のバケモノ」がおるんですわ。
① 特化型AI(ナローAI):人生のステータス、全部「視力」に振ってもうた奴
まず、AI界には「特化型AI(ナローAI)」いう連中がおるんです。
こいつらはな、天才ちゃう。
「人生のパラメータを、全部『視力』にだけ振ってもうたモンスター」です。
レントゲン見せたら、0.01秒で「ここに影!」って見つけよる。
神業ですよ。そこだけ見たら人間国宝です。
ただな、こいつらには「空気」という概念がない。
例えば、こいつに「幸せな結婚式の集合写真」を見せたとするやん?
普通は「ええ写真やな」ってなるでしょ?
こいつは違う。
新郎の顔を指差して、食い気味で叫びよるんです。
「肝臓の数値が悪い!!!」
これなんですよ。
こいつらには「幸せ」も見えてへん。「異常値」しか見えてへんのです。
機能だけが肥大化して、情緒をオカンの腹の中に忘れてきた。
それが、この特化型AIの正体なんです。

② 生成AI:猛獣使いの完璧執事・アラン
ほんで、さっきの「結婚式で肝臓の数値叫ぶヤバい奴(ナローAI)」を後ろに従えて、涼しい顔で立ってるのが、生成AIの「アラン」ですよ。
燕尾服着た、銀髪の英国紳士。
こいつは凄い。空気読める、手紙書ける、ジョークも(たぶん)通じる。
後ろの変態職人が「異常値!!」って叫んだだけの無機質なデータを、スッと受け取って、人間に分かる言葉に翻訳して報告に来るわけです。
生成AIを入れるってのは、ただ機械を買うんとちゃう。
「変態職人軍団」と、それを束ねる「最強の執事」をチームで雇うってことなんです。

■ 「アラン」雇用ビフォーアフター
- 今の医者(チーム不在):
病院でレントゲン凝視して、「ウォーリーどこや…」って血眼で探して。
見つけたら自分でカルテ打って、紹介状書いて、レセプト計算して……。
そんな激務が続いて、やっと訪れた日曜日の朝ですわ。
リビングで泥のように眠ってたら、子供がグローブ持ってトコトコやって来る。
「パパ、今日こそキャッチボールできる?」って。
でもな、体動かへんねん。頭ん中まだ仕事でパンパンやし、昼から病院行って書類書かな終わらん。
「……ごめんな。パパ、今日もちょっと病院行かなアカンねん……」
子供、グローブ落としてシュンとするやろ?
奥さん、台所で溜め息つくやろ?
これ、家の中の空気が鉛より重たいわ。
人を救う仕事してるはずが、一番大事な家族との約束も守られへんのかって話です。

- 未来の医者(チーム雇用):
金曜日の夕方。病院にて。
横を見たら、アランが紅茶の湯気と共に立っとる。
「旦那様、ご報告です。
後ろの職人(ナローAI)が、肺の影を見つけました。確率 \( 99.8 \% \) です。
別の職人が、再入院のリスクも計算済みです。
私はそれらをまとめて、専門医への紹介状と、患者様への『めちゃくちゃ優しい説明文』を作成しておきました。
あ、ついでに最高級のアールグレー、淹れておきましたよ」
「……あ、そう。まだ定時前やで? 全部終わってもうたやん。
ほな俺、やることないがな。俺、クビか?」
「いえ、旦那様。週末に向けて大事な仕事が残っております。
まずは目の前の患者様の不安な手を、その温かい手で握ってあげてください。
それが終わったら……今日は定時で帰って、日曜日のキャッチボールの為に肩を休めてください。
私は計算はできますが、グローブをはめる手は持っておりませんので。」
……カッケェーー!! 惚れてまうやろアラン!
これなんですよ。
「ウォーリー探し」と「面倒な記述」は、全部アランに投げろ。
お前は人間らしく、患者の手を握って、週末は子供と全力で遊んだったらええねん。
それができるのは、体温のある人間だけなんやから。

■ 未来の解像度、特盛で上げたるわ
ほな、アランがおる病院、具体的にどうなるか。笑えるくらい変わるで。
① 診察室:「堂々とカンニングする名医」
今の診察は、医者の記憶力クイズや。
「えーと、この数値で、この症状は……」って冷や汗かきながら分厚い医学書めくってな。
患者も「先生、大丈夫かいな……? ググった方が早ないか?」って不安になるやん。
未来はちゃうで。アランがインカムで、医者にだけ聞こえる声で囁きよる。
『旦那様、その咳と熱……データベース1億件と照合しましたが、アラン的には「マイコプラズマちゃうか?」と踏んでおります。論文的にも確率 \( 98.7 \% \) です。あと、この患者さん、注射見ると卒倒するタイプなんで、飲み薬にしといた方が無難です』
医者はそれを聞いて、「ふっ」と余裕の顔で笑ってな、患者の顔を見て言うねん。
「……お母さん、これマイコプラズマの可能性高いわ。注射は怖いよな? 飲み薬出しとくから、安心してな」
めちゃくちゃズルいやんけ!
テストやったら即退場、親呼び出しの停学処分やぞ。
でもな、裏でガッツリAIにカンニングさせられてるけど、患者からしたら「私の痛みをわかってくれてる名医」や。
ええねんこれで。
医者のプライドなんかゴミ箱に捨てろ。
カンニングだろうが何だろうが、目の前のお母さんが「ほっ」として帰れるなら、それが正義やろ?

② 当直明け:「ゾンビドクターの救世主」
お医者さんってな、36時間連続勤務とか平気であるんよ。
明け方の救急外来とか行ってみ?
先生、座ってるけど魂抜けてるから。
もう「白衣着たウォーキング・デッド」みたいになっとる。
そんな状態で「命の判断」せなあかん。これ、飲酒運転より怖いで?
ここでアランが、処方箋を書こうとする医者の腕をガシッと掴むんや。
『旦那様、疲労で判断力がチンパンジー並みに低下しております。この薬の量は桁が違います。患者さん死にますよ』
「ハッ! ……危なッ!」ってなるわけや。
冷や汗ダラダラや。
アランは寝んでもええし、疲れへんし、トイレも行かん。
「絶対に居眠りしない助手席の教官」がおるだけで、大事故は防げるんや。
なんなら、ミスしそうになった瞬間にスリッパで頭はたいてくれる機能あってもええ。
「叩かれた痛み」で、誰かの「命」が守られるなら安いもんや。

③ 説明:「オカン語」への翻訳スキル
難しい病気の説明な。「ミトコンドリアの機能不全によるATP産生低下が……」とか言われても、ポカーンやん。
聞いてるこっちは「晩ご飯何にしようかな」「駐車場の料金、今いくらなってるかな」しか考えてへんわ。
アランはこれを一瞬で「オカン語」に翻訳しよる。
『旦那様、今のままだと伝わりません。患者さんの脳みそがシャットダウンしました。こう言ってください。「おばあちゃん、心臓の電池が切れかかってるから、今は省エネモードで動こうな」と』
モニターに可愛い電池の絵まで出してな。
これなら「へぇ〜! そういうことか!」ってなるやろ。
「わかる」ってことは、「安心」への一番の近道なんや。
専門用語ひけらかして患者を煙に巻くのが医者ちゃう。
難しい話を、「その人の生活の言葉」に落とし込んで、心に届けるのが名医や。
アランは、そのための「翻訳こんにゃく」なんですよ。

④ 予防医療:「トイレがお節介すぎる件」
未来の医療はな、病院行く前から始まっとるんや。
例えばトイレな。
アラン(AI)が搭載された「スマート・トイレ」や。
朝、寝ぼけ眼でトイレ入って用を足すやろ?
流そうとしたら、便器の奥底からエコーのかかったアランの声がすんねん。
『旦那様、今朝の……排泄物(アウトプット)ですが、脂質が多すぎます。昨晩、またコッソリ豚骨ラーメン食べましたね? しかも「背脂多め」にしましたね?』
「うるさいわボケ!!」
放っといてくれよ! 俺のケツまで監視すな!
プライバシーもへったくれもないわ!
でもな、最後にボソッと言われんねん。
『……あと、このままだと3年後に痛風です。あの激痛が来ますよ。……長生き、してほしいんですけどねぇ』
くぅ〜!! 腹立つけど泣けるやんけ!
「うるさいオカン」と一緒や。
この「恥ずかしいけど命拾い」ってのが、未来の予防医療なんですよ。
誰かがずっと見守ってくれてるって、鬱陶しいけど、幸せなことなんかもしれへんな。

■ 必殺技「ヒューマン・イン・ザ・ループ」! ……って何やねん?
ここで一つ、これからの医者が絶対覚えとかなアカン言葉を教えときます。
「Human in the loop(ヒューマン・イン・ザ・ループ)」。

なんか格闘ゲームの超必殺技みたいでしょ?
でもこれ、直訳したら「意思決定の輪っかの中に人間がおる。」つまり「決断は人間が行う。」ってだけの話なんです。
AIは「賢すぎる優等生」。でもな、「腹」はくくれへんのよ。
最近の生成AIは凄いです。昔みたいにトンチンカンなことは言いません。
常識もあるし、空気も読むし、倫理観もインストールされてます。
せやから、アランは基本的に「99点の正解」を出してきます。
でもな、ここが落とし穴なんです。
例えば、手術するか薬でいくか、ギリギリの判断を迫られた時。
アランはこう言います。
『旦那様、統計データに基づくと、手術の5年生存率が \( 3 \% \) 高いです。推奨は手術です』
完璧な正論です。
でも、目の前の患者さんは「来月、孫の結婚式があるから、絶対に今死にたくない」って言うてるかもしれん。
その時、「統計的にはリスク高いけど、あえて薬でいく」という決断。
これ、アランには無理なんです。
なぜか?
あいつには「責任を取る」という機能がないからです。
もし失敗しても、AIは反省文も書けへんし、遺族の前で頭も下げられへん。
「データ通り計算しましたけど、何か?」って涼しい顔しとるだけや。

「ハンコ」を押す重みは、人間にしか持てない
だからこそ、「Human in the loop」なんです。
AIが出してきた完璧なプランを見て、最後に人間が悩み抜いて、
「わかった。この方針でいく。責任は俺が取る」
と言って、決裁印をドン!と押す。
この「最後のハンコの重み」だけは、絶対に人間にしか持てへんのです。
AIは優秀なナビゲーションシステムです。
でも、ハンドル握って、アクセル踏んで、万が一事故った時に罪を背負うのは、運転席に座ってる「お前」しかおらん。
ええか、覚えとき。
AIに「正解」は出せても、「決断」は出されへん。
お前がループ(輪)から抜けたら、医療はただの「無責任な確率論」になってまうで。

■ まとめ:AIは冷たくてええ。だから「お前」がおるんや。
結局な、AIの進化って、「人間がサボるため」にあるんちゃうんです。「人間が人間に戻るため」にあるんです。
パソコンの画面なんか、もう見んでええ。
キーボード叩く音なんか、病院にはいらん。YOSHIKIはドームだけでええねん。
でもな、勘違いしたらアカンよ。
アラン(AI)は、どれだけ優秀でも「体温」だけは上げられへんねん。あいつはずっと0℃や。
シリコンと電気でできた体やから、脈も打ってへん。
悲しいとき、背中さすってくれる手も持ってへん。
だからこそ、お前がおるんやろ?
冷たいデータ処理は、全部アランに任せろ。
お節介なトイレの分析も、全部機械にやらせとけ。
その代わり、空いたその温かい手で何する?
白衣のポケット突っ込んで、小銭ジャラジャラさせてたらアカンで。
目の前の、不安で震えてる患者さんの手を、ギュッと握るんや。
「冷蔵庫」がキンキンに冷えてるからこそ、中の「料理」が腐らんで、一番美味しい状態で人様に届けられるようなもんや。
なんか皮肉やけど、ええ話やんか。
テクノロジーが進化すればするほど、最後に残るのは「人の温もり」だけ。
これこそが、令和の「仁術」やと思いますよ。
知らんけど。

参考文献
- Arndt, B.G. et al. (2017). Tethered to the EHR: Primary Care Physician Workload Assessment Using EHR Event Log Data and Time-Motion Observations. Annals of Family Medicine, 15(5), pp.419-426.
- Topol, E.J. (2019). Deep Medicine: How Artificial Intelligence Can Make Healthcare Human Again. Basic Books.
- Park, S.M. et al. (2020). A mountable toilet system for personalized health monitoring via the analysis of excreta. Nature Biomedical Engineering, 4, pp.624–635.
- Liu, X. et al. (2019). A comparison of deep learning performance against health-care professionals in detecting diseases from medical imaging: a systematic review and meta-analysis. The Lancet Digital Health, 1(6), pp.e271-e297.
- Sutton, R.T. et al. (2020). An overview of clinical decision support systems: benefits, risks, and strategies for success. npj Digital Medicine, 3, Article number: 17.
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。健康に関するご懸念やご相談は、必ず専門の医療機関にご相談ください。

