Medical AI Nexus | 医療に関わる人のための医療AIプラットフォーム

Medical AI Nexus

臨床課題の解決から価値の創出まで
”使える知識と実装力”を育てます

テクノロジーで、医療を仁術に。

日々の診療・研究・開発で生まれる膨大な医療データ。
その価値をAIで最大限に引き出せば、医療の質向上、業務改善、新しい事業機会の創出につながります。

「Medical AI Nexus」は、AIの可能性を現実に変えるための「知の羅針盤」です。

私たちは信じています。
AIは医療者を置き換えるのではなく、力を拡張し、患者のための真の仁術を支える最高のパートナーになると。

さあ、あなたも「データ駆動の医療変革」へ。私たちと共に、未来をつくりましょう!

MAI(マイ)さん

未来の医療を共に創りませんか?
共同研究や新規事業開発にご関心のある方や、講義・講演依頼は、
ぜひこちらからご連絡ください!

髙﨑 洋介(医師・医学博士・MBA)
Prof. TAKASAKI Yohsuke, MD, PhD, ScM, MPA, MBA, FRSM

医師・医学博士・AI科学者・連続起業家
元厚生労働省医系技官
ハーバード大学理学修士・ケンブリッジ大学MBA・コロンビア大学行政修士(経済)
岡山大学医学部卒業後、内科・地域医療に従事。厚生労働省入省、医療情報技術推進室長、医療国際展開推進室長、救急・周産期医療等対策室長、災害医療対策室長等を歴任。文部科学省出向中はライフサイエンス、内閣府では食の安全、内閣官房では医療分野のサイバーセキュリティを担当。国際的には、JICA日タイ国際保健共同プロジェクトのチーフ、WHOインターンも経験。
退官後は、日本大手IT企業にて保健医療分野の新規事業開発や投資戦略に携わり、英国VCでも実務経験を積む。また、複数社起業し、医療DX・医療AI、デジタル医療機器開発等に取り組むほか、東京都港区に内科クリニックを開業し、社外取締役としても活動。
現在、大阪大学大学院医学系研究科招へい教授、岡山大学特定教授、ケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネススクールAssociate、広島大学医学部客員教授として、学術・教育・研究に従事。あわせて、医療関係者向け医療AIラボ「Medical AI Nexus」、医療メディア「The Health Choice | 健康の選択」を主宰。
社会医学系指導医・専門医・The Royal Society of Medicine Fellow

Medical AI Nexus 学習ロードマップ

Medical AI Nexus 学習ロードマップ① 理論・コンセプト② AI実装技術 (ドメイン別)③ データ解析技術④ 社会実装Level 1: 入門Level 2: 基礎Level 3: 専門・実装[Series B] AI教室AIの考え方と全体像を掴む[Series P] Python & Dev Envプログラミングと開発環境の基礎[Series F] Frontier Insights医療AIの”今”を知るドメイン別基礎[P] Python: PyTorch基礎[V] 画像: CNN基礎[L] 言語: NLP基礎[T/W] 時系列: 信号解析専門・実装技術[G] 生成AI: 構築と応用[R] 強化学習: 最適化[P] 実装(応用):Transformer応用基礎[Series D] データ整備良質なAIのためのデータ作成術[Series X] 分野別AI各診療科でのAI応用事例[Series E] 実装ロードマップ開発・運用(MLOps)・規制対応の全て[Series S] データサイエンスPart 0-I:統計学と因果推論の基本Part II-III:疫学・研究デザイン・統計モデリングPart IV-IX:高度な因果推論・機械学習との融合[Series C] Clinical AI Coding医療現場で役立つAIを、自分でコードできる力を養う総合プログラミングシリーズ[Series A] The Medical AIAIの思考法、データサイエンス、Python実装、各専門分野への応用まで、必須知識の全てを網羅したオールインワン・コース。

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そのテーマのダイジェストである「第X回」のタイトルのものを読み進めることがおすすめです。

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タイトルが番号が「X.y(例:1.2)」・「X.y.z(例:1.2.3)」のものは、より詳細かつ専門的な解説です


[Series F] Frontier Insights : 医療AI最前線を徹底解剖

最先端のAI論文・技術動向に加え、制度改革や規制対応、新規ビジネスの展望まで──このシリーズでは、医療AIを取り巻く「知」と「現場」と「市場」の最前線を深掘りします。


[Series A] The Medical AI : 医療AIオールインワン・コース

Coming soon!


[Series B] Medical AI Classroom : 医療に関わる人のためのAI教室【基礎編】

コース概要

本講座『医療に関わる人のためのAI教室【基礎編】』は、複雑な数式やプログラミングをいったん脇に置き、AIの「考え方」と「使われ方」の本質を、豊富な医療事例と直感的なアナロジーで解き明かすことに特化した入門コースです。


[Series C] Clinical AI Coding 100 : 医療AI時代の総合プログラミング大全

[Series C] Clinical AI Coding 100 : コースの全体像

  • 第II部:統計学で謎を解け!データ探偵入門:データから真実を導き出す科学
    • 第20回:C20:データと雄弁に語り合う技術、統計的思考と可視化の第一歩
      └ 記述統計 (代表値, 散布度), 推測統計 (母集団と標本), データ可視化 (EDA, ヒストグラム, 箱ひげ図), 確率の基礎 (確率変数, 条件付き確率, ベイズの定理), 確率分布 (正規分布, 二項分布, ポアソン分布), 大数の法則, 中心極限定理
    • 第21回:C21:「偶然か、必然か?」を見極める科学 ― 仮説検定と信頼区間を使いこなす
      └ 仮説検定 (帰無仮説, 対立仮説, p値, 有意水準), 第1種・第2種の過誤, 検出力, 信頼区間, t検定 (対応あり/なし), カイ二乗検定, 分散分析(ANOVA), 多重比較
    • 第22回:C22:「なぜ?」に答える科学、因果推論への招待状
      └ 相関と因果, 交絡, 第3の変数, 構造的因果モデル(SCM), 有向非巡回グラフ(DAG), d分離, バックドア基準, 反実仮想, ポテンシャルアウトカム, 因果効果 (ATE, ATT), 識別可能性の3大仮定 (交換可能性, 一貫性, ポジティビティ)
    • 第23回:C23:最強のエビデンスを創る、臨床疫学と研究デザイン ― データから「真実」を見抜く航海術
      └ 疫学指標 (罹患率, 有病率, リスク比, オッズ比, 寄与危険), バイアス (選択バイアス, 情報バイアス), 研究デザイン (横断研究, 症例対照研究, コホート研究, ランダム化比較試験/RCT), 診断精度指標 (感度, 特異度, ROC曲線, AUC)
    • 第24回:C24:未来を予測する統計モデリング①:回帰分析マスター
      └ 線形重回帰分析 (最小二乗法), ロジスティック回帰分析 (最尤法), ポアソン回帰, モデル診断 (残差分析, 多重共線性/VIF), 変数選択 (ステップワイズ, LASSO), モデル評価 (決定係数, AIC, AUC)
    • 第25回:C25:未来を予測する統計モデリング②:生存時間分析
      └ 打ち切り (右側/左側), 生存関数, ハザード関数, Kaplan-Meier法, ログランク検定, Cox比例ハザードモデル, 比例ハザード性の仮定, 時間依存性共変量
    • 第26回:C26:「見えない敵」交絡を華麗にさばくテクニック
      └ 層別化解析, マッチング, 傾向スコア (推定と診断), 逆確率重み付け(IPTW), 標準化 (G-computation), 周辺構造モデル(MSM), 時間依存性交絡
    • 第27回:C27:自然実験を味方につける、準実験的デザインの強力ツール
      └ 差分の差分法(DID)と平行トレンド仮定, 操作変数法(IV)と除外制約, LATE, 回帰不連続デザイン(RDD) (Sharp/Fuzzy)
    • 第28回:C28:AIと因果推論のドリームチームを結成する
      └ Double Machine Learning(DML), Meta-Learners (S/T/X-learner), 異質性処置効果(CATE), アップリフトモデリング, 因果フォレスト (Causal Forest)
    • 第29回:C29:データから因果の地図を描き出す、因果発見のアプローチ
      └ 因果発見, 制約ベース法 (PCアルゴリズム), スコアベース法, LiNGAM, 因果的マルコフ条件と忠実性, メンデルランダム化(MR)と水平的多面発現
  • 第III部:アイデアをカタチに、Pythonプログラミングの冒険
    • 第30回:C30:冒険の準備を整えよう!Pythonと最強の開発環境を構築する
      └ Anaconda, VS Code, Jupyter Notebook, Git & GitHub, Python基本文法 (変数, データ型, 制御構文), 仮想環境(venv)
    • 第31回:C31:データ冒険者の三種の神器:NumPy, Pandas, Matplotlibを使いこなす
      └ NumPy (配列操作), Pandas (DataFrame, データ読み込み/加工), Matplotlib & Seaborn (データ可視化), Scikit-learn (前処理)
    • 第32回:C32:AIの心臓部を覗く:PyTorchでディープラーニングを動かそう
      └ Tensor (テンソル), 自動微分 (autograd), 計算グラフ, `nn.Module`によるニューラルネットワークの構築, `forward`メソッド
    • 第33回:C33:AIを賢く育てる「学習サイクル」:損失関数から最適化まで
      └ 損失関数 (MSE, 交差エントロピー), 最適化アルゴリズム (SGD, Adam), 学習率, ミニバッチ学習, DataLoader, エポック
    • 第34回:C34:【作って学ぶ】AIの「目」を創る:画像認識モデル(CNN)実践入門
      └ 畳み込み層, プーリング層, 活性化関数(ReLU), CNNアーキテクチャ (LeNet, VGG), データ拡張, 転移学習
    • 第35回:C35:【作って学ぶ】AIに「時間」を教える:時系列モデル(RNN/LSTM)入門
      └ RNN (再帰型ニューラルネットワーク), 勾配消失問題, LSTM, GRU, ゲート機構, 系列データ処理, 自然言語処理への応用
    • 第36回:C36:【作って学ぶ】現代AIの王者:Transformerモデル徹底解剖
      └ Self-Attention, Multi-Head Attention, Positional Encoding, Encoder-Decoderモデル, BERT, Vision Transformer(ViT)
    • 第37回:C37:あなたのAIを最強にする!モデル評価と改善の必須テクニック
      └ 評価指標 (正解率, 適合率, 再現率, F1スコア, AUC), 混同行列, 過学習対策 (正則化, Dropout), ハイパーパラメータチューニング
    • 第38回:C38:育てたAIを実世界へ!モデルの保存と推論(デプロイ)の第一歩
      └ 学習済みモデルのシリアライズ (`.pt`, `.pth`), 推論モード (`model.eval()`), ONNX, FastAPIによるAPI化の基礎
    • 第39回:C39:一流のコードを書く:再現性と保守性を高めるPythonプロの作法
      └ オブジェクト指向プログラミング (クラス), 型ヒント, docstring, テストコード(pytest), コードフォーマッタ (Black, isort), Lint (flake8)
  • 第IV部:AIの”目”を育てる、医療画像解析の最前線
    • 第40回:C40:AIの「目」で見る世界、医療画像の基礎知識
      └ 医療画像のモダリティ (CT, MRI, X線, 病理), AIのタスク (分類, 物体検出, セグメンテーション)
    • 第41回:C41:AIのための「美食学」、最高の学習をさせる画像前処理
      └ 画像正規化 (輝度値), ウィンドウイング (CT値), データ拡張 (Augmentation), アノテーション (バウンディングボックス, セグメンテーションマスク), アノテーションツール (Labelbox, ITK-SNAP), 品質管理
    • 第42回:C42:画像認識の王道、CNNアーキテクチャ徹底解剖
      └ 畳み込み層, プーリング層, 活性化関数(ReLU), CNNアーキテクチャの進化 (AlexNet, VGG, ResNet, DenseNet), スキップ接続
    • 第43回:C43:巨人の肩に乗る学習法、転移学習を使いこなす
      └ ImageNet事前学習モデル, ファインチューニング (全層 vs. 一部), ドメイン適応, 少ないデータでの学習戦略
    • 第44回:C44:病変の輪郭をピクセル単位で捉える、セグメンテーション技術
      └ セマンティックセグメンテーション, U-Net (エンコーダ/デコーダ構造), スキップ接続, 3D U-Net, 評価指標 (Dice係数, IoU)
    • 第45回:C45:画像の中から「宝物」を探し出す、物体検出技術
      └ 物体検出, バウンディングボックス, one-stage (YOLO) vs. two-stage (Faster R-CNN) detector, アンカーボックス, 評価指標(mAP)
    • 第46回:C46:2Dから3Dへ!CT/MRIを立体的に解析する技術
      └ 3D-CNN, 3Dデータハンドリング (NIfTI, NumPy), 計算リソースの課題 (VRAM), パッチベース学習, 2.5Dアプローチ
    • 第47回:C47:AIの「思考」を可視化するXAI(説明可能なAI)、判断の根拠を探る
      └ 説明可能なAI(XAI), Grad-CAM, LIME, SHAP, 判断根拠の可視化, 臨床的妥当性の評価, 信頼性
    • 第48回:C48:画像認識の新時代、Vision Transformer (ViT)
      └ Vision Transformer(ViT), 画像のパッチ化とトークン化, Self-Attention, Positional Embedding, CNNとの比較, 大域的文脈の獲得
    • 第49回:C49:画像と言葉で診断する、マルチモーダルAI
      └ マルチモーダルAI, 画像と臨床テキストの統合, CLIP (対照学習), 共同埋め込み空間, ゼロショット分類, 診断レポート自動生成
  • 第V部:AIに”言葉の心”を教える、臨床テキストマイニング
    • 第50回:C50:カルテは宝の山!医療自然言語処理(NLP)の可能性と基礎技術
      └ 非構造化データ, トークン化, 形態素解析, n-gram, Bag-of-Words, TF-IDF, 分散表現, Word2Vec, FastText
    • 第51回:C51:AIが文脈を読む秘密、BERTとTransformerの革新
      └ Transformer, Self-Attention, Multi-Head Attention, Positional Encoding, 事前学習とファインチューニング, BERT, エンコーダ
    • 第52回:C52:テキストから情報を自動抽出①:固有表現抽出(NER)で宝を探す
      └ 固有表現抽出(NER), IOB/BIO法, 疾患名, 薬剤名, 検査値の抽出, アノテーション, スパンベースNER, 医療特化NER
    • 第53回:C53:テキストから情報を自動抽出②:関係抽出で情報の繋がりを解き明かす
      └ 関係抽出(RE), エンティティペア, 薬剤と副作用, 疾患と症状, 依存構文解析, パターンベース, 機械学習ベース
    • 第54回:C54:AIによるカルテの自動分類とラベリング、ICDコーディングを支援する
      └ テキスト分類, マルチクラス分類, マルチラベル分類, ICDコーディング支援, 有害事象報告の分類, 退院サマリ, 階層的分類
    • 第55回:C55:長文を瞬時に要約!論文・カルテの自動要約術
      └ 自動要約, 抽出型要約, 生成型要約, BART, T5, Pointer-Generator Networks, 評価指標 (ROUGE, BLEU)
    • 第56回:C56:AIと対話する未来、医療QAとチャットボットの構築
      └ 対話システム, チャットボット, 質問応答(QA), 検索ベースQA, 生成ベースQA, RAG (Retrieval-Augmented Generation), 患者教育
    • 第57回:C57:GPT-4が切り拓く医療言語モデルの新次元
      └ 大規模言語モデル(LLM), 基盤モデル, GPT, Med-PaLM, プロンプトエンジニアリング, Few-shot learning, Chain-of-Thought
    • 第58回:C58:AIの「知ったかぶり」を見抜け!ハルシネーションと倫理的課題
      └ ハルシネーション, 事実に基づかない生成, バイアス (社会的, データ), 公平性, プライバシー保護, 個人情報, 倫理 (ELSI)
    • 第59回:C59:【実践】Hugging Faceで医療NLPパイプラインを構築する
      └ Hugging Face, Transformersライブラリ, パイプライン, 医療データセット (MIMIC, PubMed), ファインチューニング実践, トークナイザ, モデルハブ
  • 第VI部:未来を読むタイムマシン、生体信号解析
    • 第60回:C60:バイタルサインに隠された物語、医療時系列データの価値と可能性
      └ 生体信号 (ECG, EEG), ICUデータ, 電子カルテ(EHR), ウェアラブルデバイス, タスク (予測, 異常検知, 分類), 時系列データの特徴
    • 第61回:C61:ノイズの海から宝を掘る、医療時系列データの前処理技術
      └ 不規則サンプリング (補間, リサンプリング), 欠損値補完, ノイズ除去 (移動平均, フィルタリング), ウィンドウイング, 特徴量エンジニアリング
    • 第62回:C62:深層学習だけじゃない!統計的時系列モデルの叡智と実践
      └ 定常性, 自己相関(ACF/PACF), ARIMAモデル, 状態空間モデル, カルマンフィルタ, ベースラインモデルとしての重要性
    • 第63回:C63:過去を記憶するAI、RNNとLSTM/GRUのメカニズム
      └ 再帰的構造, 長期依存性, 勾配消失・爆発問題, LSTM, GRU, ゲート機構 (入力, 忘却, 出力)
    • 第64回:C64:未来を予測する翻訳機、Seq2Seqとアテンション機構
      └ エンコーダ・デコーダモデル, Seq2Seq, 文脈ベクトル, アテンション機構, 時系列予測, 機械翻訳のアナロジー
    • 第65回:C65:画像だけじゃない!時系列解析におけるCNNの隠れた力
      └ 1D-CNN, 局所的パターンの抽出, 因果的畳み込み, 拡張畳み込み, 受容野, WaveNet, TCN (Temporal Convolutional Networks)
    • 第66回:C66:時系列解析の革命児、Transformerの威力と応用
      └ Self-Attentionによる長期依存性の捕捉, Positional Encoding, 計算効率の課題, 最新モデル (Informer, PatchTST), 医療応用
    • 第67回:C67:複数の情報を統合する、マルチモーダル時系列解析
      └ マルチモーダル学習, 静的データ (患者背景) と動的データ (時系列) の統合, データフュージョン (早期/後期), 臨床テキストとの連携
    • 第68回:C68:AIの思考プロセスを覗く、時系列モデルのXAI(説明可能なAI)
      └ 説明可能なAI (XAI), アテンションマップの可視化, 特徴量重要度, LIME, SHAP, 判断根拠の特定, 臨床的信頼性
    • 第69回:C69:【実践】ICUデータで敗血症の兆候を捉える予測モデルを構築する
      └ ICUデータセット (MIMIC-IV), データ前処理パイプライン, モデル構築と訓練, 性能評価 (AUC, F1スコア), 臨床シナリオでの評価, 結果の解釈
  • 第VII部:AIが”創造”する未来、生成モデルの世界
    • 第70回:C70:医療に革命を!生成AIがもたらすパラダイムシフト
      └ 生成AI, 基盤モデル (Foundation Models), 大規模言語モデル(LLM), スケーリング則, 創発的能力, 医療応用分野 (診断支援, 創薬, 個別化医療)
    • 第71回:C71:存在しないデータを創り出す、VAEとGANの錬金術
      └ オートエンコーダ, 潜在空間, 変分オートエンコーダ(VAE), ELBO, 敵対的生成ネットワーク(GAN), 生成器と識別器, データ拡張, 合成データ
    • 第72回:C72:ノイズから美を生む、拡散モデルによる超リアル画像生成
      └ 拡散モデル(DDPM), 順方向過程と逆方向過程, スコアベースモデル, ノイズ除去, Stable Diffusion, 誘導 (Guidance), 合成医用画像
    • 第73回:C73:ChatGPTの頭脳、大規模言語モデル(LLM)の仕組みを解剖する
      └ GPT, PaLM, Transformerデコーダ, 自己教師あり学習, Next Token Prediction, プロンプトエンジニアリング, In-Context Learning, Chain-of-Thought
    • 第74回:C74:巨大AIを効率的に「調教」する技術、PEFTとRLHF
      └ パラメータ効率的ファインチューニング(PEFT), LoRA, QLoRA, 人間のフィードバックによる強化学習(RLHF), 報酬モデル, PPO
    • 第75回:C75:画像と言葉を理解する、マルチモーダルAIの衝撃
      └ マルチモーダル学習, 画像と言語の統合 (GPT-4V), CLIP (対照学習), 共同埋め込み空間, 診断レポート自動生成, VQA (Visual Question Answering)
    • 第76回:C76:AI科学者、誕生。自律型エージェントによる科学的発見の自動化
      └ AIエージェント, ReAct (Reason+Act), ツール利用, 創薬, タンパク質構造予測 (AlphaFold), リサーチエージェント, 仮説生成
    • 第77回:C77:仮想患者で未来を占う、デジタルツインとIn Silico臨床試験
      └ デジタルツイン, 仮想患者, 疾患進行シミュレーション, 治療効果予測, In Silico臨床試験, 個別化医療, 予測医療
    • 第78回:C78:AIが「世界」を学ぶ、ワールドモデルと自己認識への道
      └ ワールドモデル, 環境の内部モデル, 未来予測, 計画 (Planning), 想像力, 強化学習との融合, AIの自律性
    • 第79回:C79:生成AIの光と影、責任あるイノベーションのための倫理とガバナンス
      └ ハルシネーション, バイアスと公平性, データプライバシー, 著作権と知的財産, 説明責任, 偽情報, 医療AIの規制動向
  • 第VIII部:AIが”試行錯誤”で学ぶ、最強の意思決定術
    • 第80回:C80:AIが自ら学ぶ!「強化学習」への招待状
      └ 強化学習, エージェント, 環境, 行動, 報酬, 方策(Policy), マルコフ決定過程(MDP), 状態遷移確率, 割引率
    • 第81回:C81:行動の「価値」を測る羅針盤、ベルマン方程式と価値ベース学習
      └ 価値関数 (状態価値/行動価値), ベルマン方程式 (期待/最適), 動的計画法, 価値反復法, 方策反復法
    • 第82回:C82:価値から行動を選ぶAI、Q学習とDQN(深層Qネットワーク)
      └ Q学習, Qテーブル, 時間差学習(TD学習), SARSA, DQN, 経験再生 (Experience Replay), ターゲットネットワーク, Double DQN
    • 第83回:C83:「方針」を直接磨き上げるAI、方策勾配法とActor-Critic
      └ 方策勾配法, REINFORCE, ベースライン, Actor-Critic (A2C, A3C), Advantage(優位関数)
    • 第84回:C84:安定と効率を追求する、現代的アクタークリティック手法
      └ PPO (Proximal Policy Optimization), TRPO, 連続値制御, SAC (Soft Actor-Critic), 最大エントロピー強化学習
    • 第85回:C85:未知への挑戦か、最善手の活用か?「探索と活用」のジレンマと戦略
      └ ε-greedy法, UCB (Upper Confidence Bound), トンプソンサンプリング, 好奇心駆動型探索, 内発的動機づけ
    • 第86回:C86:過去の医療データから「最適」を学ぶ、オフライン強化学習
      └ オフライン強化学習, バッチ強化学習, 分布外(OOD)問題, Conservative Q-Learning (CQL), オフポリシー評価 (OPE)
    • 第87回:C87:AIの中に「仮想患者」を創る、モデルベース強化学習
      └ モデルベース強化学習, 環境モデル(ワールドモデル), Dyna-Q, シミュレーションによる計画(Planning), データ効率
    • 第88回:C88:「決して超えてはならない一線」を教える、安全な強化学習とアライメント
      └ 安全な強化学習, 制約付きMDP(CMDP), 人間のフィードバックによる強化学習(RLHF), 報酬モデリング, アライメント, 解釈可能性(XAI for RL)
    • 第89回:C89:【応用】臨床の意思決定を支援する、動的治療計画と実装への道
      └ 動的治療計画(DTR), 個別化医療, 臨床応用 (敗血症管理, がん治療), シミュレーション環境, 規制と倫理的課題
  • 第IX部:研究室から世界へ、医療AI社会実装ロードマップ
    • 第90回:C90:アイデアから製品へ、医療AIプロジェクトのライフサイクル全貌
      └ 課題定義 (臨床ニーズ), PoC (概念実証), MVP (実用最小限の製品), アジャイル開発, V&V (検証と妥当性確認), 薬事申請, 上市, 運用・保守 (Post-Market Surveillance)
    • 第91回:C91:最強チームを作る!アジャイル開発とモダンなチームビルディング
      └ スクラム (スプリント, デイリースタンドアップ), カンバン, 役割分担 (医師, エンジニア, PM, デザイナー), RACIチャート, ステークホルダー管理, コミュニケーション設計
    • 第92回:C92:1年後も動くコードを書く、信頼性のためのソフトウェア工学
      └ コード品質 (PEP8, Black, isort, flake8), バージョン管理 (Git, GitHub, ブランチ戦略), テスト (単体テスト/pytest, 結合テスト), ドキュメンテーション (docstring, Sphinx), コードレビュー
    • 第93回:C93:開発を自動化・効率化するMLOps(機械学習基盤)の魔法
      └ CI/CD (継続的インテグレーション/デリバリー), コンテナ化 (Docker), パイプラインオーケストレーション (MLflow, Kubeflow), モデルレジストリ, モデル監視 (データドリフト, コンセプトドリフト)
    • 第94回:C94:病院システムとAIを繋ぐ、医療情報連携術
      └ 電子カルテ (EHR), PACS, 医療標準規格 (HL7v2, FHIR, DICOM), IHE, 院内ネットワーク, VPN, データ連携と相互運用性
    • 第95回:C95:患者情報を守り抜く、セキュアなクラウドインフラ設計
      └ クラウド (AWS/GCP/Azure), HIPAA, 3省2ガイドライン, ISMAP, セキュアなアーキテクチャ (VPC, IAM), 暗号化 (通信/保管), アクセス制御, 監査ログ
    • 第96回:C96:「医療機器」としてのAI、規制と薬事戦略を乗り越える
      └ 医療機器プログラム (SaMD), 薬機法, FDA/CEマーキング, 品質マネジメントシステム (QMS, ISO13485), ソフトウェアライフサイクル (IEC62304), リスクマネジメント (ISO14971), 臨床評価
    • 第97回:C97:デバイスの上で動かす、エッジAIとIoT医療機器
      └ エッジAI, 組み込みシステム, リアルタイム推論, モデル軽量化 (量子化, 蒸留), ウェアラブルデバイス, IoT (Internet of Things), センサー連携 (BLE)
    • 第98回:C98:医療AIビジネスを創る!事業計画と知財戦略
      └ ビジネスモデルキャンバス, 事業計画, マネタイズ (課金モデル), マーケット分析, 知的財産 (特許, 著作権, ノウハウ), 論文発表戦略
    • 第99回:C99:【卒業制作】未来の医療AIサービスを企画・設計する
      └ 総合演習, 臨床課題設定, ビジネスプラン作成, 技術アーキテクチャ設計, 規制対応計画, プロトタイプ開発, 投資家向けプレゼンテーション

[Series S] Medical Data Science 100 : 医療AI時代のデータサイエンス大全:統計・疫学・因果推論・データサイエンス100講

[Series S] Medical Data Science 100 : コースの全体像

第0部:やさしく始める統計学入門

第I部:相関から因果へ飛躍する思考法

第II部:臨床研究のための疫学と研究デザイン (S20–S29)

第III部:医療統計モデリングの実践 (S30–S39)

  • 第31回:S31:複数の要因を同時に見る分析手法:重回帰分析をマスターしよう
    └ 重回帰分析, 偏回帰係数, 標準化偏回帰係数, 最小二乗法, 決定係数(R²), 自由度調整済みR², 多重共線性, ダミー変数, 交互作用項, カテゴリ変数のコーディング, F検定, モデル選択
    • 第31.1回:S31.1:平均の差をグループ間で比べる:分散分析(ANOVA/ANCOVA)
      └ 一元配置ANOVA, 二元配置ANOVA, 交互作用と単純主効果, 反復測定ANOVA, 球面性(Mauchly検定), Greenhouse–Geisser/Huynh–Feldt補正, 多重比較(Tukey, Dunnett, Bonferroni, Holm), 効果量(η², 部分η²), ANCOVA(ベースライン調整), ノンパラ代替(Kruskal–Wallis, Friedman)
    • 第31.2回:S31.2:多エンドポイントを同時に扱う:MANOVA/MANCOVA
      └ 多変量分散分析, Wilksのλ, PillaiのTrace, Hotelling–Lawley, Royの最大根, BoxのM検定, 多重比較の多変量拡張, 共変量調整(MANCOVA)
    • 第31.3回:S31.3:次元削減と因子分析の基礎:PCA/EFA/CFA/PLS
      └ 主成分分析(PCA), 特異値分解(SVD), 探索的因子分析(EFA), 回転法(バリマックス/プロマックス), 因子負荷量, スクリープロット, 確証的因子分析(CFA), モデル適合(CFI/TLI/RMSEA/SRMR), 偏最小二乗回帰(PLS), 尺度信頼性(α係数)
  • 第32回:S32:統計モデルの「健康診断」:そのモデル、本当に信頼できますか?
    └ 残差分析, 残差プロット, QQプロット, Cook’s distance, DFBETA, 多重共線性(VIF), モデル診断, AIC, BIC, クロスバリデーション, 正則化回帰(Ridge, Lasso), 尤度比検定, Wald検定, Score検定
    • 第32.1回:S32.1:測定の一致性・再現性を評価する
      └ Bland–Altmanプロット, 一致限界(LoA), 系統誤差/比例誤差, 級内相関係数(ICC), 測定者間/内再現性, κ係数(重み付きκ), 繰り返し測定のばらつき評価
    • 第32.2回:S32.2:外れ値とロバスト推定・分位点回帰
      └ M推定(Huber/Tukey), ロバスト回帰, 分位点回帰(中央値/上位分位), ヘテロスケダスティシティへの耐性, 臨床データの外れ値対応
    • 第32.3回:S32.3:非線形性に向き合う:スプラインとGAM
      └ 制限付き三次スプライン(RCS), 分数多項式, 交互作用の可視化, 一般化加法モデル(GAM), 平滑化パラメータ, 過学習の制御, 用量反応・年齢効果の曲線化
  • 第33回:S33:「発症するか否か」を予測する標準的なツール:ロジスティック回帰分析へようこそ
    └ ロジスティック回帰, ロジット変換, オッズ, オッズ比(OR), 最尤法(MLE), Wald検定, 尤度比検定, スコア検定, 分類, 判別, カットオフ値, ROC曲線, 感度, 特異度
    • 第33.1回:S33.1:リスク比(RR)を直接推定する回帰モデル
      └ ログビノミアル回帰, 修正Poisson回帰(クラスタロバストSE), 収束問題への対処, ORとRRの解釈の違い, 臨床意思決定でのRR
    • 第33.2回:S33.2:マッチドデザインと条件付きロジスティック回帰
      └ マッチド症例対照, McNemar検定(対応二値), 条件付きロジスティック回帰, 層別(ストラタ)解析, 層別ORの統合
    • 第33.3回:S33.3:順序尺度・多カテゴリの回帰
      └ 順序ロジット(比例オッズ), 比例オッズ仮定の診断(Brant検定), 部分比例オッズモデル, 多項ロジット(名義), 相対リスク比の解釈, 重症度スコア/グレードへの応用
  • 第35回:S35:「いつ、何が起こるか」を科学する:生存時間分析への招待状
    └ 生存時間データ, イベント, 打ち切り(censoring), 生存関数, ハザード関数, 累積ハザード, Kaplan–Meier推定, 中央生存期間, 時点生存率, ハザード比
    • 第35.1回:S35.1:生存曲線を描いて比較する:Kaplan–Meier法とログランク検定
      └ Kaplan–Meier推定量(積率法), 生存曲線(survival curve), 信頼区間(Greenwoodの公式), 同時信頼帯(Hall–Wellner/Equal-precision), 生存時間の中央値(median survival time), 時点生存率(任意時点の生存確率), 分位点(四分位/任意分位)の推定, 分位点の不確実性(再標本化/Greenwood近似), ログランク検定(Log-rank), 一般化Wilcoxon(Wilcoxon), Tarone–Ware, Peto–Peto, 層別ログランク, 打ち切り・遅延エントリー下での実装, 低イベント率時の挙動とサンプルサイズ直観, ソフトウェア実装(R: survival, Python: lifelines)
    • 第35.2回:S35.2:生存に影響する因子を探る:Cox比例ハザードモデル
      └ Cox比例ハザードモデル, ハザード比(HR), 部分尤度(partial likelihood), ベースラインハザード, 比例ハザード性の仮定, 偏回帰係数の解釈, 信頼区間, Wald検定, 尤度比検定, スコア検定, ties処理(Efron/Breslow/Exact), ペナルティ付きCox(Ridge/Lasso), 区間打ち切り/遅延エントリーへの対応, 予後因子の可視化(フォレストプロット)
    • 第35.3回:S35.3:リスクの累積像を掴む:累積ハザード関数とNelson–Aalen推定
      └ 累積ハザード関数(cumulative hazard; H(t)), H(t)とS(t)の関係(S(t)=exp{−H(t)}), Nelson–Aalen推定量(逐次和), 分散推定と信頼区間, 累積ハザードプロットと解釈, 小数イベント領域での安定性, 遅延エントリー(左切断)・打ち切り下での推定, KMとの対応関係と使い分け, 可視化(累積ハザードの平滑化/スプライン補助)
    • 第35.4回:S35.4:区間データを扱う基礎:生命表(アクチュアリアル法)の実務
      └ 生命表(Actuarial/Life table)の枠組み, 区間別リスク集合と人数(lx, dx, qx, px), 区間内打ち切りの取り扱い(均等発生仮定), 区間生存率の合成, 区間別死亡密度/ハザードの近似, 生存時間の要約統計(平均/中央値の区間近似), 標準誤差(Chiang近似), 区間幅選択と情報損失のトレードオフ, 長期追跡データ・検診データでの適用, 可視化(区間KM/生命表の比較)
    • 35.5回:S35.5:Coxモデルの信頼性を問う:比例ハザード性の診断と対処法
      └ 比例ハザード性の診断, シェーンフェルド残差(Schoenfeld), Grambsch–Therneau検定, ログ–ログプロット, 時間依存性共変量(time-dependent covariates), 拡張Coxモデル, 層別Cox(stratified Cox), 時間分割(time-splitting), 期間毎のハザード比, 時間変化効果のスプライン表現
    • 第35.6回:S35.6:ハザード比が使えない時の代替案:制限付き平均生存時間(RMST)
      └ 制限付き平均生存時間(RMST), RMSTの差, RMSTの比, RMTL, KM曲線下の面積, 臨床的解釈, PH仮定不要, 追跡期間設定, 感度分析, IPCWによる調整, 競合リスク下のRMSTの留意点
  • 第36回:S36:未来を予測する「育てゲー」? 医療データサイエンスの新常識、ベイズ統計学へようこそ!
    └ ベイズの基礎(事前・事後、尤度、事後予測), 事前分布設計(weakly/regularizing/情報事前), パラメータ化の落とし穴(centered / non-centered), MCMC(HMC/NUTS), 収束診断(R̂, ESS), 事後チェック(PPC), モデル比較(LOO/WAIC/stacking)
    • 第36.1回:S36.1:Bayesian GLM/GLMM(医療データの階層構造)
      └ GLMのベイズ化(ロジスティック/ポアソン/ガンマ), 階層ベイズ(GLMM), ランダム効果, 部分プーリング, 群間差の安定推定, Stan/brms/PyMC実装, 収束診断, 事前感度
    • 第36.2回:S36.2:Bayesianメタ解析とネットワークメタ解析(NMA)
      └ ランダム効果メタ(τの事前, half-normal/half-Cauchy), ネットワークメタ解析(共通比較, ループ整合性, SUCRA), PRISMA-NMA, ベイズ可視化(森林・ランクリッジ)
    • 第36.3回:S36.3:Bayesianサバイバル(PH/AFT と RMST)
      └ Coxのベイズ化(部分尤度近似, piecewise exponential, spline baseline), AFT(log-normal, log-logistic, Weibull), RMSTのベイズ推定(事後分布による区間推定, クロッシング曲線対応)
    • 第36.4回:S36.4:Bayesian意思決定と DCA 拡張(ライト版)
      └ ベイズ意思決定(損失関数, 期待効用, 閾値最適化), Bayesian Decision Curve Analysis(Net Benefitの不確実性, 事後予測DCA), EVPI/EVPPI
  • 第38回:S38:がん再発や喘息発作は一度きりじゃない!「何度も起こるイベント」を追いかける縦断的分析の世界 | 縦断的イベント分析:再発事象・フレイルティ・ジョイントモデル
    └ 再発イベント(Andersen–Gill; AG), Prentice–Williams–Peterson(PWP), Wei–Lin–Weissfeld(WLW), gap-time vs total-time, フレイルティモデル(共有/ガンマ/対数正規), 異質性(heterogeneity), ジョイントモデリング(joint modeling), shared random effects/連立モデル, 縦断データと生存データの統合, ランドマーキング(landmarking), 動的予測(dynpred)
    • 第38.1回:S38.1:パラメトリック生存モデル:分布を仮定するアプロー
      └ パラメトリック生存モデル, 指数分布, ワイブル分布, 対数正規分布, 対数ロジスティック分布, ゴンペルツ分布, 加速故障時間(AFT)モデル, 期間比(time ratio), 比例ハザード(PH)モデルとの関係, モデル選択(AIC/BIC), 基底ハザードの形状, 打ち切り/区間打ち切り/左切断への適用
    • 第38.2回:S38.2:柔軟なモデリング:フレキシブルパラメトリック生存モデル
      └ Royston–Parmarモデル, 制限付き三次スプライン(restricted cubic splines), 基底ハザードの柔軟なモデリング, 比例ハザード仮定の緩和, 時間依存効果の可視化, 期間比とハザード比の同時推定, stpm2等の実装の要点
    • 第38.3回:S38.3:治癒(寛解)を考える:cureモデルと相対生存
      └ cureモデル(混合/非混合), cure fraction, 予後層別化, 相対生存(エクセスハザード), Pohar-Perme推定, 背景死亡率の取り込み, がん登録データでの応用
    • 第38.4回:S38.4:区間打ち切りと検診データの解析
      └ 区間打ち切り(interval censoring), Turnbull推定, IC-Cox/IC-パラメトリック, 検診間隔と発見バイアス, 実装と可視化
  • 第39回:S39:回帰モデルの“統一理論”!一般化線形モデル(GLM)で医療データ解析の世界を広げよう
    └ 一般化線形モデル(GLM), 確率分布(正規/二項/ポアソン/ガンマ), リンク関数(identity/logit/log/inverse), ポアソン回帰, オフセット項, 過分散(overdispersion), 負の二項回帰, ゼロ過剰モデル(ZIP/ZINB), ハードルモデル, 準尤度(Quasi-likelihood; QL)
    • 第39.1回:S39.1:縦断データと階層構造の分析(1):混合効果モデル
      └ 混合効果モデル(mixed-effects models), 線形混合モデル(LMM), 一般化線形混合モデル(GLMM), ランダム効果(切片/傾き), 固定効果, 分散成分, REML/ML, 級内相関係数(ICC), 反復測定のMMRM, 共分散構造(CS/AR(1)/UN), Kenward–Roger近似, Satterthwaite近似
    • 第39.2回:S39.2:縦断データと階層構造の分析(2):GEEとマージナルモデル
      └ 一般化推定方程式(GEE), マージナルモデル(人口平均モデル), 作業相関行列(独立/交換可能/AR(1)), ロバスト標準誤差(サンドイッチ推定量), QIC, 個体内相関, クラスタ化データ, GEEとGLMMの使い分け
    • 第39.3回:S39.3:パネルデータ分析の基礎:固定効果モデルとランダム効果モデル
      └ パネルデータ, 固定効果(FE)モデル, within推定量, ランダム効果(RE)モデル, between推定量, Hausman検定, 二方向固定効果(個体/時点), 時間不変交絡因子の制御, クラスターロバスト標準誤差, 条件付きロジット/ポアソン(FE)
    • 第39.4回:S39.4:時系列データのモデリング:ARIMAと中断時系列分析
      └ 自己回帰(AR), 移動平均(MA), ARIMAモデル, 差分, 定常性, 単位根検定(ADF/PP), ACF/PACF, 季節ARIMA(SARIMA), 中断時系列分析(ITS), セグメント化回帰(切片/傾き変化), 自己相関対処(GLS/Newey–West), 政策評価
    • 第39.5回:S39.5:構造方程式モデリング(SEM):パス解析から潜在変数へ
      └ 構造方程式モデリング(SEM), パス解析, 観測変数/潜在変数, 測定モデル, 構造モデル, 適合度指標(CFI/TLI/RMSEA/SRMR), 確証的因子分析(CFA), 潜在成長曲線モデル, 測定不変性(多母集団), 間接効果のブートストラップ
    • 第39.6回:S39.6:多変量時系列:VAR/VECMとコインテグレーション
      └ VAR, グレンジャー因果, コインテグレーション(Engle–Granger/Johansen), 誤差修正モデル(VECM), インパルス応答, 分散分解, 構造VARの基礎
    • 第39.7回:S39.7:状態空間モデルとカルマンフィルタ
      └ 状態空間表現, カルマンフィルタ/スムーザ, 局所レベル/トレンド, ダイナミック回帰, 欠測・不規則間隔時系列への対応, ARIMAX, 予測と平滑化
    • 第39.8回:S39.8:空間・社会疫学の回帰モデル(基礎)
      └ MoranのI/LISA, 空間ラグ(SAR)モデル, 空間誤差(SEM)モデル, 空間Durbin(SDM)モデル, 近接/距離行列, コンテクスト効果, 空間パネルの導入
    • 第39.9回:S39.9:小地域統計と階層ベイズ
      └ Small Area Estimation(SAE), 部分プーリング, 階層ベイズ, CAR/ICAR, 事前分布, ベイズ信用区間, 地域指標(貧困/デプリベーション)の推定
    • 第39.10回:S39.10:複雑標本データの設計と解析
      └ 標本ウェイト, 層化, クラスター設計, デザイン効果(DEFF), ウェイト付きGLM, ウェイト付きGEE, 総計推定, 推計の一般化可能性, 代表的データ(DHS/NHANES)への適用
    • 第39.11回:S39.11:予測モデルの妥当性評価(時間情報を含む)
      └ 時間依存C統計(Harrell’s C/Uno’s C), 時間依存ROC, Brierスコア, 統合Brierスコア(IBS), サバイバル・キャリブレーション, ブートストラップ, 交差検証
    • 第39.12回:S39.12:SEM応用(多母集団・縦断・混合)
      └ 多母集団CFAの測定不変性, 潜在クラス/混合モデリング, 潜在遷移分析, 成長混合モデル, 横断・縦断の統合
    • 第39.13回:S39.13:MSM(周辺構造モデル)プレビュー:時間依存交絡への橋渡し
      └ MSM, 逆確率重み付け(IPTW), 安定化重み, 疑似母集団, ポジティビティ, 重みの診断, 時間依存共変量, バイアスと感度分析

第IV部:因果推論の必須ツール (S40–S49)

  • 第40回:S40:RWDで“理想のRCT”を再現する:Target Trial Emulation入門
    └ ターゲットトライアル設計, time zeroの整合, 不死時間バイアス(immortal time), 介入戦略の明確化, 適格基準, 追跡開始/終了, アウトカム定義, 解析計画, アドヒアランス, インテンション/Per-protocolの整合化, クローン化+人工打ち切り(censoring by design), 重み付け/調整, RWDでの模擬RCT
    • 第40.1回:S40.1:設計の落とし穴と賢い回避術
      └ インシデント/プレバレントユーザー, レングスバイアス, 左右検閲, レイテンシの扱い, 介入開始遅延, index date alignment, multiple eligibility
    • 第40.2回:S40.2:生存時間とTTE:打ち切り・競合リスクを味方に
      └ 追跡と打ち切り, 競合リスク取り扱い, MSM/離脱重み付け, time-varying exposure
    • 第40.3回:S40.3:TTEの妥当性を検証するチェックリスト
      └ バランス診断, 感度分析(negative/positive control), プロトコル逸脱, 疑似ランダム化チェック
  • 第41回:S41:【因果推論の実践】研究計画の羅針盤!サンプルサイズと検出力入門
    └ 効果量定義(ATE/ATT/RR/HR/RMST差), 有意水準/検出力, 事象数基準(Cox), 2群比較・連続/二値, 欠測と打ち切りの反映
    • 第41.1回:S41.1:重み付け・マッチング時の“効く”検出力設計
      └ 有効サンプルサイズ(ESS), デザイン効果, 重みトリミングの影響
    • 第41.2回:S41.2:DiDとイベントスタディのパワー設計
      └ クラスタ相関, パネル長, ステガード導入
    • 第41.3回:S41.3:IV/RDの検出力:弱いIVとLATEの不確実性
      └ 弱いIV時の有効効果量, ローカル平均処置効果(LATE)の分散
    • 第41.4回:S41.4:シミュレーションで攻める設計戦略
      └ G-computationデータ生成, パラメトリック/半パラ, ベイズ的パワー
    • 第41.5回:S41.5:群逐次・順応デザインの要点
      └ 中間解析, 停止規則, α消費, DSMBの設計ポイント
  • 第42回:S42:「混ぜこぜ」のデータを解きほぐす!交絡調整の基本と回帰分析の賢い使い方
    └ 交絡調整の基本(線形/ロジスティック/Cox), モデル誤特定, 非線形/交互作用, 変数選択の罠
    • 第42.1回:S42.1:測定誤差がもたらす歪みを見抜く
      └ classical/BERN型, 回帰希釈, 差分バイアス
    • 第42.2回:S42.2:SIMEXと回帰較正で誤差に強く
      └ 回帰較正(regression calibration), SIMEX, ベイズ階層MEモデル, バリデーション/リライアビリティサブスタディ設計
    • 第42.3回:S42.3:ロバスト化でモデル誤特定に備える
      └ サンドイッチSE, リンク関数ミス指定, 分位点回帰, doubly-robust回帰
    • 第42.4回:S42.4:未測定交絡の感度分析を組み込む
      └ E-value, bias factor, トラジェクトリ差, プラセボアウトカム/エクスポージャ
  • 第43回:S43:傾向スコア・マッチング入門:不揃いなデータから「真の効果」を見抜く統計学の知恵
    └ PS推定(ロジスティック, GBM, スーパラーナー), マッチング(最近傍/半径/カリパ/最適), マッチング比, 置換の有無
    • 第43.1回:S43.1:PSの拡張:重み・層別・バランス最適化
      └ 層別化, 調整, inverse odds of sampling weights, overlap weighting, entropy balancing
    • 第43.2回:S43.2:診断と可視化で“効いているか”を確認
      └ SMD, eCDF, Love plot, overlap/トリミング, caliperの選び方
    • 第43.3回:S43.3:高次元・機械学習PSの実践ポイント
      └ L1/L2正則化, BART/Random Forest, CBPS, 共変量バランス最適化
    • 第43.4回:S43.4:実務で遭遇する地雷と対処法
      └ 欠測, 外挿禁止, positivity違反, rare treatment
  • 第44回:S44:IPTWとMSM:時間経過に伴う因果関係を捉える統計的アプローチ
    └ 安定化重み(SW), 介入/打ち切り重み, 重みの推定・トリミング, 疑似母集団, MSMの係数解釈(マージナル効果)
    • 第44.1回:S44.1:時間依存共変量に挑む
      └ 治療履歴, time-varying confounding(過去治療が交絡に影響), MSM vs 調整回帰の差
    • 第44.2回:S44.2:重みの健全性を診断する
      └ 極端重み, 有効サンプルサイズ, バランスチェック, truncation/penalization
    • 第44.3回:S44.3:多値・連続処置や動的ポリシーへ拡張
      └ marginal structural Cox, 多値/連続処置, 動的治療ポリシー
  • 第45回:S45:差分の差分法(DID)と合成コントロール法:政策評価の鉄板ツールを医療データで使いこなす
    └ 平行トレンド仮定, 2×2 DiDの直観, 固定効果, クラスタロバストSE
    • 第45.1回:S45.1:staggered adoptionの最新アプローチ
      └ Callaway–Sant’Anna, Sun–Abraham, Bacon分解, ネガティブ重み問題
    • 第45.2回:S45.2:イベントスタディで動学を読む
      └ 先見効果(anticipation), 前後動学, プロットの読み方
    • 第45.3回:S45.3:合成コントロールを設計・検証する
      └ ドナー選択, 重み学習, placebos, augmented SCM
    • 第45.4回:S45.4:偽薬検定と感度分析で信頼性を高める
      └ ランダマイズドプレースボ, リード/ラグ偽回帰, バランスチェック
  • 第46回:S46:操作変数と回帰不連続~交絡を乗り越える因果推論の有力なアプローチ~
    └ IVの3要件(関連性/独立/除外制約), LATE, モノトニシティ, 2SLS, first-stage診断(F統計)
    • 第46.1回:S46.1:弱いIVへの頑健な推定
      └ LIML, Anderson–Rubin, CLRテスト, 多IV/過識別
    • 第46.2回:S46.2:現場で使えるIV設計のヒント
      └ 業務慣行/距離/制度改変をIVとして, バリデーション戦略
    • 第46.3回:S46.3:RD設計の勘所:sharp/fuzzyと帯域選択
      └ sharp/fuzzy, ローカル線形回帰, バンド幅選択(IK/CCT), 高次多項の注意
    • 第46.4回:S46.4:RDの信頼性チェックを徹底
      └ McCrary密度テスト, 共変量連続性, ドーナツRD, マニュピレーション
    • 第46.5回:S46.5:時間RD・キンクRDの応用
      └ running変数が時間/勾配のケース
  • 第47回:S47:時間依存交絡~臨床データに潜む「動的な罠」を見破る思考法
    └ 治療と交絡のフィードバック, ナイーブ解析(時変交絡未調整)の偏り, selection bias(生存者バイアス)
    • 第47.1回:S47.1:DAGで構造化して理解する
      └ DAGでのtime-varyingノード, レンチキュラー図, G-methodsの位置づけ
    • 第47.2回:S47.2:実装アプローチを比較して選ぶ
      └ 時間分割, time-dependent Cox, MSM, SNMの比較と選択
    • 第47.3回:S47.3:診断と感度分析で頑健性を担保
      └ positivity, 累積重みの不安定化, トリミング/正則化, 代替仕様のロバスト性
  • 第48回:S48:時間依存交絡に挑む3つのアプローチ:g-methodsと動的治療戦略を徹底比較
    └ g-formula(G計算), g-estimation(SNM), IPW(MSM)— 三本柱の比較
    • 第48.1回:S48.1:パラメトリックg-formulaで“介入下”を再現
      └ 逐次回帰, シミュレーション(“介入下”アウトカム生成), ロングデータ構築
    • 第48.2回:S48.2:SNMのg-estimationを使いこなす
      └ rank-preserving SNM, 加法/乗法スケール, 打ち切り調整
    • 第48.3回:S48.3:Q/A-learningで最適治療を設計
      └ しきい値ポリシー, Q-learning/A-learning, 最適政策, SMART試験設計
    • 第48.4回:S48.4:現実的制約とML併用の勘所
      └ 計算資源, モデルミス指定, 高次元・非線形化(ML併用:BART/SL)
  • 第49回:S49:媒介分析:『なぜこの治療は効くのか?』その問いに答えるための因果メカニズム解剖学
    └ 直接効果/間接効果, natural direct/indirect effect, 交互作用ありの4分解, identification assumptions(順序無作為化, 一貫性, positivity, 無媒介交絡/無曝露誘発媒介‐アウトカム交絡)
    • 第49.1回:S49.1:実務で使える分解と設計
      └ 多重媒介/並列・直列, 連続/二値媒介, 交互作用付き, 反事実に基づく分解
    • 第49.2回:S49.2:サバイバル媒介の特有論点
      └ 打ち切り/競合リスク下の媒介, RMSTベースの媒介効果
    • 第49.3回:S49.3:未測定媒介交絡の感度分析
      └ 未測定媒介交絡, ρ法/プロビットリンクによる感度, bounding
    • 第49.4回:S49.4:ポリシーに効くインターベンショナル効果
      └ interventional indirect/direct effect(policy-relevant mediation)

第V部:AI時代の因果推論と機械学習 (S50–S59)

  • 第50回:S50:なぜビッグデータだけではダメなのか?AIを惑わす「次元の呪い」
    └ 次元の呪い(Curse of Dimensionality), 高次元データ(p>>n), データスパース性, 距離尺度の陳腐化, モデルの過学習と汎化性能, 非線形性の課題, 交互作用の爆発, モデル誤特定(model misspecification), 頑健性の低下, nuisance parameter(厄介なパラメータ)の推定問題, 変数選択の難しさ, 高次元空間における直観の落とし穴
    • 第50.1回:S50.1:データが多すぎても困る?高次元データがもたらす挑戦
      └ 偽りの相関(spurious correlation)の増加, 推定量の分散増大と不安定化, 計算コストの指数的増加, メモリ制約, 可視化による直観的理解の困難さ, 高次元空間での幾何学的性質の変化
    • 第50.2回:S50.2:「予測」と「因果」で違う?ベストな変数選択のジレンマ
      └ 予測のための変数選択 vs 因果推論のための変数選択, Lasso/Elastic Netによるバイアス, Post-double-selection Lasso, 交絡因子と予後因子・操作変数の区別, 安定的な変数選択手法(stability selection)
    • 第50.3回:S50.3:分析の「ノイズ」?厄介なパラメータの呪縛
      └ 傾向スコア・条件付きアウトカム平均のノンパラメトリック推定の困難さ, 誤特定によるバイアスの伝播, 因果パラメータ推定への影響, なぜ古典的なGLMでは不十分なのか
  • 第51回:S51:AIは予測のエキスパート!でも因果関係は苦手?
    └ 予測(prediction)と因果推定(causal estimation)の目的の違い, 相関ベースの予測モデル, 解釈性のブラックボックス問題, 正則化バイアス(regularization bias), Lasso/Ridgeによる因果係数の歪み, ナイーブな変数選択による交絡の増幅(confounding amplification), 予後因子と交絡因子の混同, selection bias(選択バイアス)の悪化, ナイーブなサブグループ解析の罠(data dredging)
    • 第51.1回:S51.1:モデルをシンプルに!でも真実を見失う?正則化の罠
      └ L1/L2正則化が係数をゼロ方向に縮小させる効果, 真の交絡因子の係数まで過小評価されるリスク, 変数選択の不安定性, 予測精度とパラメータ推定の不偏性のトレードオフ
    • 第51.2回:S51.2:AIの頭の中は?ブラックボックスモデルと交絡の謎
      └ 勾配ブースティングやニューラルネットワーク内部で共変量がどのように調整されているかの不明瞭さ, SHAP/LIME等の解釈手法の限界(相関は示すが因果は示さない), モデルの仮定の検証困難性
    • 第51.3回:S51.3:見えないところに罠がある!データ処理に潜むバイアス
      └ ターゲットリーケージ(未来情報の利用), 不適切なデータ分割(クロスバリデーションでの時系列・クラスタ構造の無視), 生存者バイアスを悪化させるモデリング
  • 第52回:S52:予測モデルを因果推論マシンに!Double Machine Learning革命
    └ Double Machine Learning (DML)の理論, 部分線形モデル(partially linear model), Neyman直交性(orthogonality), 直交スコア(orthogonal score), 厄介なパラメータ(nuisance parameters)の機械学習による推定, cross-fitting(交差適合)による過学習バイアスの除去, 二重頑健性(doubly robust), DMLの適用条件と限界, ATE/LATEの推定
    • 第52.1回:S52.1:DMLの心臓部!Neyman直交性ってなんだ?
      └ なぜ直交性が重要なのか?, 厄介なパラメータの推定誤差が、主要な因果パラメータの推定に一次の影響を与えなくなる仕組み, モーメント条件の構築, ロバスト性の理論的背景
    • 第52.2回:S52.2:カンニングはダメ!Cross-fittingという賢い盾
      └ ナイーブDMLのバイアス, サンプル分割による役割分担(nuisance推定用 vs main parameter推定用), K-fold cross-fittingの具体的な手順, 推定の安定化とバイアス除去
    • 第52.3回:S52.3:DMLはもっと進化する!応用範囲と今後の可能性
      └ DML-IV(操作変数法への応用), Interactive DML(処置効果の異質性), DML for GATEs(Group Average Treatment Effects), 潜在的な落とし穴とデバッグ
  • 第53回:S53:Pythonで因果推論を始めよう!EconML・CausalML・DoWhy入門
    └ Pythonエコシステム(Pandas, Scikit-learn), 主要因果推論ライブラリ(EconML, CausalML, DoWhy), DoWhyによる因果グラフ定義・識別・推定のフロー, EconMLのDML実装(e.g., LinearDML, CausalForestDML), CausalMLのMeta-Learners実装, 実装コード例(データ準備, モデルフィッティング, 効果推定), 結果の解釈(点推定値, 標準誤差, 信頼区間), 可視化(効果の分布, 特徴量の重要度)
    • 第53.1回:S53.1:迷わずできる!因果推論プロジェクト実践フロー
      └ 1. DAGで問題を構造化(DoWhy), 2. 因果効果を識別, 3. 推定器を選択し実装(EconML/CausalML), 4. 推定値の頑健性を検証(DoWhyのRefuters), 5. 結果の解釈と報告
    • 第53.2回:S53.2:どれを使う?EconMLの主要な推定器を使いこなす
      └ DML系(ATE/LATEのロバスト推定), DRLearner (CATEの二重頑健推定), CausalForestDML (CATEのノンパラ推定), それぞれのモデルの仮定と適切な使用場面
    • 第53.3回:S53.3:数字だけじゃない!効果の不確実性と個人差を読み解く
      └ effect_inferenceによる信頼区間とp値の計算, CATEの可視化, cate_interpreterによる異質性要因の特定(SHAP利用), ポリシー決定のための示唆を得る方法
  • 第54回:S54:手持ちのAIを因果推論ツールに!Meta-learnersという魔法
    └ Meta-learnersの概念, 異質性処置効果(HTE)のモデリング, S-learner(Single-learner)とそのバイアス, T-learner(Two-learner)の問題点, X-learner(Cross-learner)による改善, R-learner(Robinson-learner)と直交化の思想, DR-learner(Doubly Robust learner), 各learnerの長所・短所と比較, 実装上の注意点
    • 第54.1回:S54.1:どのAIを選ぶ?ベース学習器の選択とチューニング
      └ 任意の機械学習モデル(勾配ブースティング, ランダムフォレスト, LASSO等)を部品として利用, ベース学習器の性能がMeta-learnerの性能に与える影響, 適切なハイパーパラメータチューニングの重要性
    • 第54.2回:S54.2:Learnerたちの個性と弱点!動作原理を徹底解剖
      └ S-learnerの正則化バイアス, T-learnerの誤差増幅問題, X-learnerの2段階推定によるバイアス補正, R-learnerの残差回帰による直交化, DR-learnerの二重頑健性
    • 第54.3回:S54.3:ケースバイケース!最適なLearnerを選ぶための実践ガイド
      └ 傾向スコアが極端な場合のT-learnerの問題点, 片群のサンプルサイズが小さい場合のX-learnerの有効性, 理論的堅牢性を求めるならR/DR-learner, モデルの組み合わせ方
  • 第55回:S55:「誰に」「どの治療が」効く?個別化医療への扉、CATE
    └ 条件付き平均処置効果(CATE)の定義と解釈, 平均処置効果(ATE)との違い, 異質性処置効果(HTE), サブグループ解析の統計ematic問題点(多重比較, 検出力不足), CATEの推定戦略(Meta-learners, Causal Forest), 個別化処置ルール(Individualized Treatment Rules; ITR), ポリシー評価(policy evaluation), アップリフトモデリング, 決定木によるルールの可視化
    • 第55.1回:S55.1:このCATEモデルは信頼できる?性能評価のテクニック
      └ Ground truthがない問題, Uplift Curve, Qini係数, AUUC(Area Under the Uplift Curve), 予測値の四分位ごとの平均効果(CATE calibration), 擬似アウトカム(Transformed Outcome)を用いた評価
    • 第55.2回:S55.2:効果の個人差はなぜ生まれる?異質性の源泉を探る
      └ Causal ForestのVariable Importance, 部分従属プロット(Partial Dependence Plots)の因果版, SHAP値による貢献度分析, 決定木によるルールの抽出
    • 第55.3回:S55.3:データから最適解を導く!CATEから治療方針(ITR)へ
      └ CATE推定値に基づく治療割り当てルール(e.g., CATE(X) > c なら治療), 期待アウトカムを最大化するValueの計算, 予算やキャパシティ制約下での最適化, オフポリシー評価(Off-policy evaluation)
  • 第56回:S56:森を育てて個人差を見抜く!決定木の進化形、因果フォレスト
    └ 因果フォレスト(Causal Forest), 一般化ランダムフォレスト(Generalized Random Forests; GRF), honest estimation(正直な推定)とサンプル分割, adaptive neighborhood(適応的近傍)による類似個体の定義, CATEの非線形・高次元モデリング, 処置効果の異質性を説明する共変量の特定(variable importance), 頑健性と信頼区間推定, 実装とチューニングのポイント
    • 第56.1回:S56.1:因果フォレストの中身を覗いてみよう!アルゴリズム詳細
      └ 因果木の分岐ルール(予測誤差ではなく、処置効果の異質性を最大化), Honest-splittingの役割(構造決定と推定の分離), 近傍(neighborhood)の重み付けとCATE推定
    • 第56.2回:S56.2:ただの予測じゃない!信頼できる推論のための理論的背景
      └ GRFの理論的保証, CATE推定値の信頼区間を計算する方法, 中心化(centering)の役割, 統計的仮説検定への応用(e.g., ATE=0, HTE=0)
    • 第56.3回:S56.3:因果フォレストを使いこなす!チューニングと解釈のコツ
      └ 主要ハイパーパラメータ(min.node.size, mtry), 傾向スコアの推定( W.hat ), アウトカムモデルの推定( Y.hat )の重要性, double centeringの解釈, 異質性変数の重要度プロット
  • 第57回:S57:リアルワールドデータの切り札!自分自身と比べる自己対照デザイン
    └ 自己対照ケースシリーズ(self-controlled case series; SCCS), ケースクロスオーバーデザイン, シーケンス対称性分析(sequence symmetry analysis; SSA), 時間依存交絡への頑健性, 新規使用者デザイン(New-user design)とactive comparatorによる選択バイアス・健康使用者バイアスの軽減, リスクウィンドウ(risk window)設定の重要性と感度分析, 不死時間バイアス(immortal time bias), 感受性低下(depletion of susceptibles)
    • 第57.1回:S57.1:万能ではない!自己対照デザインの仮定と限界
      └ SCCSの仮定(イベント発生が将来の曝露に影響しない), イベント依存の打ち切り, リスク期間外でのイベント発生率一定の仮定, 適用可能なアウトカム(急性イベント)とそうでないもの
    • 第57.2回:S57.2:誰と比べるかが重要!コホート研究におけるバイアスとの戦い
      └ 新規使用者vs有病者(prevalent user)デザイン, レングスバイアス, 健康使用者バイアス, 交絡 by indication, Active comparator/Negative controlの賢い選び方
    • 第57.3回:S57.3:時間のマジックに騙されるな!不死時間バイアスとその対処法
      └ immortal time biasの発生パターン(e.g., 曝露定義の誤り), タイムゼロの厳密な定義, time-on-treatment分析, クローニングによる対処法
  • 第58回:S58:データはいつも完璧じゃない!欠測データと上手に付き合う方法
    └ 欠測メカニズム(MCAR, MAR, MNAR)の分類と仮定, 完全ケース分析(complete-case analysis)のバイアス, 多重代入法(Multiple Imputation by Chained Equations; MICE), MICEの3ステップ(imputation, analysis, pooling), Rubinのルール, 欠測変数の予測モデル構築, 逆確率重み付け(IPW), MNARに対する感度分析, selection model, パターンミクスチャモデル(pattern-mixture model)
    • 第58.1回:S58.1:失われたデータを復元!多重代入(MICE)実践ガイド
      └ 連鎖方程式の仕組み, 代入モデルの指定(PMM, logreg, polyreg), 収束診断(トレースプロット), 代入回数(m)の決定, パッシブ代入, Rubinのルールによる統合
    • 第58.2回:S58.2:重み付けで解決!IPCW/IPMWアプローチ
      └ Inverse Probability of Censoring/Missingness Weighting, 欠測傾向スコアの推定, 重みの安定化とトリミング, 多重代入法との比較
    • 第58.3回:S58.3:「わからない」とどう向き合う?MNARという未知との遭遇
      └ 識別不可能な問題, 選択モデルとパターンミクスチャモデルの仮定の違い, tipping-point analysis, 欠測メカニズムのパラメータを変化させた感度分析の重要性
  • 第59回:S59:因果推論の「哲学」と「技術」:識別と推定を区別しよう
    └ 因果推論の2ステップ, 識別(Identification): 因果効果が観測データから原理的に計算可能かという問い(仮定ベース), 推定(Estimation): 識別された量を有限データからどう計算するかという問い(統計手法ベース), 識別可能性のための仮定(交換可能性, ポジティビティ等), 感度分析(sensitivity analysis)による仮定の頑健性チェック, E-value, 頑健性チェック(robustness check)による推定手法の安定性評価, 操作変数法における過剰識別検定(overidentification test)
    • 第59.1回:S59.1:因果関係を見つけ出す!識別戦略ツールボックス
      └ バックドア基準, フロントドア基準, 操作変数(IV), 回帰不連続(RD), 差分の差分(DiD), これらがどのように未測定交絡を乗り越え、因果効果を識別可能にするかの理論的整理
    • 第59.2回:S59.2:数字に変換する技術!推定量とその性質
      └ 一致性(consistency), 不偏性(unbiasedness), 有効性(efficiency), 推定量の漸近分布と大標本理論, 頑健な標準誤差(sandwich estimator), ブートストラップ
    • 第59.3回:S59.3:結果の信頼性を高める!感度分析と頑健性チェック
      └ 感度分析:識別仮定(e.g., 未測定交絡)がどの程度破られたら結論が覆るか(E-value, Rosenbaum bounds), 頑健性チェック:推定方法(e.g., 異なるMLモデル、異なる共変量セット)を変えても結果が安定しているか

第VI部:因果構造の発見 (S60–S69)

  • 第60回:S60:データから因果の地図を描く!因果発見への招待状
    └ 因果発見, 構造学習, DAG, 仮説生成
    • 第60.1回:S60.1:「効果を見る」から「構造を探る」へ!因果推論との違い
      └ 因果推論(仮説検証型)vs 因果発見(仮説生成型), 既知のDAG vs 未知のDAG, なぜ構造を知りたいのか?, 応用分野(ゲノム科学, 経済学, 社会科学)
    • 第60.2回:S60.2:因果発見の3つのアプローチ:制約・スコア・関数モデル
      └ 制約ベース(Conditional Independenceベース), スコアベース(最適化問題として解く), 関数型因果モデル(データ生成過程の形を仮定), それぞれの長所と短所
  • 第61回:S61:因果グラフを読み解くルールブック:マルコフ条件と忠実性
    └ Causal Markov condition, faithfulness, d分離, conditional independence
    • 第61.1回:S61.1:親を見れば子はわかる?因果的マルコフ条件
      └ ローカルマルコフ性, DAGが持つ統計的独立性の構造, 「親ノードが与えられれば、その子は非子孫ノードから独立する」という直観
    • 第61.2回:S61.2:データはウソをつかない?忠実性という重要な約束
      └ データに現れる独立性は、すべて因果構造に由来するという仮定, 忠実性が破れる例(効果の打ち消し合い), なぜこの仮定が必要なのか
    • 第61.3回:S61.3:情報の流れを断ち切る!d分離で独立性を判定する
      └ d分離(d-separation)の3つのルール(チェーン, フォーク, 合流点/コライダー), DAGから条件付き独立性を読み解くためのグラフィカルな手法
  • 第62回:S62:同じデータでも複数の「正解」が?マルコフ同値の不思議
    └ Markov equivalence class, CPDAG, v-structure, d-separation
    • 第62.1回:S62.1:観測だけでは区別できない因果グラフたち:マルコフ同値クラス
      └ 異なるDAGが同じ条件付き独立性の集合を意味する, 観測データから一意にDAGを決められない限界, スケルトンとv-structureの重要性
    • 第62.2回:S62.2:矢印の向きを決めるカギ!v-structure(コライダー)
      └ X -> Y <- Z, 共通の結果を持つ構造, 条件付けによって独立でなくなる(選択バイアス), 矢印の向きを特定するための唯一の手がかり
    • 第62.3回:S62.3:白黒つけられない関係を示す地図:CPDAG
      └ Completed Partially Directed Acyclic Graph, 同値クラスを表現するグラフ, 向きが決まる辺(強制的)と決まらない辺(可逆的)
  • 第63回:S63:「この繋がりは本物?」制約ベースの因果発見アプローチ
    └ PCアルゴリズム, 条件付き独立性検定, スケルトン推定, 向き付けルール
    • 第63.1回:S63.1:PCアルゴリズムの探偵術(1):骨格(スケルトン)を見つける
      └ 完全グラフからスタート, 条件付き独立性検定を繰り返し、独立な変数間の辺を削除していくプロセス, 検定の順序(0次、1次、…)
    • 第63.2回:S63.2:PCアルゴリズムの探偵術(2):矢印の向きを決める
      └ 骨格からv-structureを特定, Meekのルールを用いて、矛盾が生じないように他の辺の向きを可能な限り決定していくプロセス
  • 第64回:S64:PCアルゴリズムを動かしてみよう!実装と実践のコツ
    └ g-square test, Fisher’s Z test, pcalg, Tetrad, 実装上の注意
    • 第64.1回:S64.1:武器を選ぶ!どの条件付き独立性検定を使うか?
      └ 離散データのためのカイ二乗検定・G検定, 連続データのためのFisherのZ変換(偏相関検定), ノンパラメトリックな検定手法
    • 第64.2回:S64.2:PythonとRで因果発見!ライブラリを使ってみる
      └ Rの`pcalg`パッケージ, Pythonの`causallearn`, GUIツール`Tetrad`の紹介, 基本的なコードと実行例
    • 第64.3回:S64.3:実践上の落とし穴:頑健な結果を得るための注意点
      └ 有意水準αの選択問題, 多重検定問題, 検定の検出力不足, 高次元データでの計算量, 結果の不安定性
  • 第65回:S65:一番フィットするグラフはどれ?スコアベースの因果発見
    └ スコア関数(AIC, BIC, BDeu), 探索アルゴリズム, ヒルクライミング, 探索空間
    • 第65.1回:S65.1:グラフに「成績」をつける!スコア関数の役割
      └ データへの適合度とモデルの複雑さのトレードオフ, BIC/AICによるペナルティ付き尤度, ベイズ的アプローチ(BDeuスコア)
    • 第65.2回:S65.2:膨大なグラフ空間を旅する!探索アルゴリズム
      └ 全てのDAGを調べるのは不可能, 貪欲法(Greedy search)としてのヒルクライミング, 局所最適解に陥る問題と対処法(ランダムリスタートなど)
  • 第66回:S66:賢く探索する!GESアルゴリズムのスマートな戦略
    └ GES, greedy equivalence search, computational complexity, 実装
    • 第66.1回:S66.1:GESアルゴリズムの仕組み:貪欲な同値クラス探索
      └ 個別のDAGではなく、マルコフ同値クラスの空間を探索する効率性, 前向き探索(辺の追加)と後ろ向き探索(辺の削除)の2段階プロセス
  • 第67回:S67:非ガウスデータが鍵?LiNGAMモデルで矢印の向きを決める
    └ Linear non-Gaussian acyclic model, ICA, 非ガウス性, 独立成分分析
    • 第67.1回:S67.1:独立性の仮定を超える!関数型因果モデル(FCM)
      └ データ生成過程に特定の関数形(例:線形関係)を仮定するアプローチ, なぜ関数形を仮定すると同値クラスを解消できるのか?
    • 第67.2回:S67.2:LiNGAMの魔法:非ガウス性と独立成分分析(ICA)
      └ 誤差項が正規分布に従わない」という仮定の重要性, 観測変数を独立な成分(誤差項)に分解するICAの技術, 全ての矢印の向きを一意に識別
  • 第68回:S68:因果発見は万能じゃない!その限界と注意点
    └ サンプルサイズ, スケーラビリティ, 頑健性, 未測定交絡, 測定誤差
    • 第68.1回:S68.1:統計的な壁:サンプルサイズと検定の信頼性
      └ 十分なサンプルサイズがないと検定が機能しない, 弱い因果関係の見逃し, アルゴリズムのパラメータ選択への敏感さ
    • 第68.2回:S68.2:最大の壁:測定されていない交絡因子(Causal Sufficiencyの仮定)
      └ 「分析に必要な変数は全てデータに含まれている」という強い仮定, 未測定交絡があると構造が完全に見誤るリスク, FCIアルゴリズムなどの対処法
    • 第68.3回:S68.3:その他の課題:測定誤差、選択バイアス、フィードバックループ
      └ 変数の測定誤差による影響, 選択バイアスがコライダーのように振る舞う問題, 非巡回(Acyclic)仮定の限界(フィードバックループの存在)
    • 第68.4回:S68.4:遺伝子を「操作変数」に!未測定交絡を乗り越えるメンデルランダム化
      └ Mendelian Randomization, 遺伝子バリアント, 弱いIV, 多重遺伝子, pleiotropy, MR-Egger
      • 第68.4.1回:S68.4.1:生まれつきのランダム化?メンデルランダム化(MR)の基本
        └ 遺伝子型を操作変数(IV)として利用する発想, 交絡に強い因果効果推定, IVの3つのコア仮定(関連性、独立性、除外制約)
      • 第68.4.2回:S68.4.2:MRの落とし穴:水平的多面発現(Pleiotropy)との戦い
        └ 遺伝子が複数の経路でアウトカムに影響する問題, 除外制約の違反, MR-Egger回帰や重み付きメディアン法による頑健性チェック
  • 第69回:S69:「真実」の発見器ではなく、「仮説」の生成器として使う
    └ 探索的分析, 実験計画, ドメイン知識との融合
    • 第69.1回:S69.1:因果発見の賢い使い方:仮説生成エンジンとして
      └ 「唯一の正しい答え」を求めない, データが示唆する plausible な因果関係のリストアップ, 未知の関連性の発見
    • 第69.2回:S69.2:専門家の知識とデータを融合させる
      └ ドメイン知識(先行研究や理論)に基づいて辺を制約(禁止・強制), 結果の妥当性を専門家が評価するプロセス, 人間とAIの協働
    • 第69.3回:S69.3:次のアクションへ繋げる:実験計画と介入戦略
      └ 発見された因果仮説を検証するためのA/Bテストや実験を計画, 介入効果が大きいと予測される変数の特定

第VII部:深層学習と因果推論 (S70–S79)

  • 第70回:S70:AIは「なぜ」を理解できるか?深層学習と因果推論の出会い
    └ 高次元データ, 非構造化データ, 画像, テキスト
    • 第70.1回:S70.1:なぜ今、深層学習と因果推論か?
      └ 従来の統計手法の限界, 複雑な非線形関係のモデリング, 表現学習の力, 因果推論に深層学習を用いる動機
    • 第70.2回:S70.2:画像やテキストを「原因」や「交絡」として扱う
      └ 非構造化データを説明変数や交絡因子にするためのエンコーディング, CNN/RNN/Transformerの活用, マルチモーダルデータへの応用
    • 第70.3回:S70.3:深層学習を「部品」として使う:強力なNuisance推定器
      └ 傾向スコアや条件付きアウトカムをニューラルネットで推定, Double MLやDR-Learnerとの組み合わせ, 精度向上と頑健性
  • 第71回:S71:データの本質を捉える技術:表現学習の基礎
    └ Autoencoder, VAE, GAN, representation learning
    • 第71.1回:S71.1:情報を圧縮し復元するオートエンコーダ
      └ エンコーダとデコーダ, 情報のボトルネック, 次元削減と特徴抽出, Denoising Autoencoder
    • 第71.2回:S71.2:データを生成するVAE:潜在空間の確率的モデリング
      └ 変分オートエンコーダ, 潜在変数の分布学習, データの生成と補間, ELBO(エビデンス下界)
    • 第71.3回:S71.3:偽物と本物を見破る競争!敵対的生成ネットワーク(GAN)
      └ 生成器(Generator)と識別器(Discriminator)のミニマックスゲーム, 高品質なデータ生成, 学習の不安定性とモード崩壊
  • 第72回:S72:絡み合った要因を解きほぐす!因果表現学習
    └ Causal representation learning, disentanglement, independent causal mechanisms
    • 第72.1回:S72.1:「良い表現」とは何か?相関から因果的特徴へ
      └ 予測に有用な表現 vs 因果的に意味のある表現, 変化に強いロバストな特徴量の獲得
    • 第72.2回:S72.2:Disentanglement:データ生成の独立した要因を分離する
      └ 潜在空間で意味のある軸(例:顔画像における髪の色、表情)を分離, β-VAE, 介入の基盤となる表現
    • 第72.3回:S72.3:独立因果メカニズム(ICM)の原則
      └ 因果メカニズムはモジュール的で、互いに独立して変更可能であるという仮説, 学習されたメカニズムの再利用性
  • 第73回:S73:未知のデータに適応するAIへ!分布外汎化(OOD)への挑戦
    └ domain adaptation, invariant risk minimization(IRM), robustness
    • 第73.1回:S73.1:学習時と実践時でデータ分布が違う!OOD問題
      └ i.i.d.仮定の崩壊, 偽りの相関(spurious correlation)に騙されるモデル, 病院間差・デバイス差による性能劣化
    • 第73.2回:S73.2:環境が変わっても不変な関係性を見つける:IRM
      └ Invariant Risk Minimization, 複数の環境データから、因果関係に紐づく不変な予測器を学習するアプローチ
  • 第74回:S74:「もしも」の世界を生成する!生成モデルと因果推論
    └ causal GAN, causal VAE, counterfactual generation
    • 第74.1回:S74.1:反実仮想(カウンターファクチュアル)を生成する
      └ 「もし治療を受けていなかったら」の画像を生成, GAN/VAEを用いた反実仮想推論, 観測されていない結果の推定
    • 第74.2回:S74.2:因果グラフを組み込んだ生成モデル
      └ Causal GAN / Causal VAE, SCM(構造的因果モデル)を生成過程に統合, 構造に基づいたデータ生成と介入シミュレーション
  • 第75回:S75:AIの頭の中で介入実験!潜在空間シミュレーション
    └ latent space, intervention, counterfactuals, style transfer
    • 第75.1回:S75.1:意味が凝縮された空間「潜在空間」を操作する
      └ 表現学習によって得られた低次元の潜在空間, 潜在ベクトルに対する演算とその解釈
    • 第75.2回:S75.2:潜在空間での`do`演算:介入効果のシミュレーション
      └ 潜在変数を直接操作することによる介入, 画像の属性変更(例:髪の色を変える)とStyle Transfer
  • 第76回:S76:ゲノム解析から個別化医療まで!ヘルスケアへの応用
    └ drug discovery, 個別化医療, 遺伝子データ
    • 第76.1回:S76.1:創薬とリパーパシングへの応用
      └ 遺伝子発現データからの薬剤効果予測, 新規化合物生成, 既存薬の新たな適応発見
    • 第76.2回:S76.2:ゲノムデータと因果推論による個別化医療
      └ 個人の遺伝子情報に基づいた治療効果(CATE)の予測, 最適な治療法の選択支援
  • 第77回:S77:AIは公平か?アルゴリズミック・フェアネスとバイアス
    └ fairness, counterfactual fairness, bias quantification, 公平性の指標
    • 第77.1回:S77.1:「公平性」の多様な定義とトレードオフ
      └ Statistical Parity, Equal Opportunity, Predictive Parityなど, 複数の公平性指標間の両立不可能性
    • 第77.2回:S77.2:因果推論に基づく公平性:カウンターファクチュアル・フェアネス
      └ 「もし属性(性別、人種など)が違っていたら、予測結果は同じだったか?」, 介入によるバイアスの除去
  • 第78回:S78:残された課題と未来への展望:因果DLのフロンティア
    └ scalability, 理論保証, 時間的データ, 強化学習融合
    • 第78.1回:S78.1:フロンティア(1):スケーラビリティと理論保証
      └ 大規模モデルへの適用, 計算コスト, 伝統的な統計学が持つ理論的保証とのギャップ, 解釈可能性と信頼性
    • 第78.2回:S78.2:フロンティア(2):時間と共に変化する因果関係を捉える
      └ 時系列データ・縦断データへの応用, 動的な介入計画, 時間依存交絡因子への深層学習の適用
    • 第78.3回:S78.3:フロンティア(3):強化学習との融合
      └ 動的治療計画(DTR)の最適化, オフポリシー評価, 因果的強化学習
    • 第78.4回:S78.4:フロンティア(4):空間・環境データへの挑戦
      └ disease mapping, CAR/ICAR, Kulldorff’s scan statistic, distributed lag models
  • 第79回:S79:AIが真の知性を獲得する日:Causal Deep Learningの最終ビジョン
    └ System 2 deep learning, world models, 人間レベルAI
    • 第79.1回:S79.1:直感的な「システム1」から論理的な「システム2」へ
      └ 現在の深層学習の限界(相関ベースのパターン認識), 因果推論による論理的思考能力の付与
    • 第79.2回:S79.2:世界の仕組みを内包する「ワールドモデル」
      └ 環境の因果構造を学習し、内部でシミュレーションする能力, 計画、反実仮想、創造性の基盤

第VIII部:大規模言語モデルと因果性 (S80–S89)

  • 第80回:S80:大規模言語モデル(LLM)は「原因」を理解できるか?
    └ LLM, foundation model, scaling law, causal reasoning
    • 第80.1回:S80.1:LLMと基盤モデル:何が新しいのか?
      └ Transformerアーキテクチャ, 自己注意機構(Self-attention), 大規模データによる事前学習, ファインチューニング
    • 第80.2回:S80.2:スケールが知性を生む?スケーリング則の衝撃
      └ パラメータ数・データ量と性能のべき乗則, 創発的能力(emergent abilities), In-context learning
    • 第80.3回:S80.3:LLMは因果を語れるか?その可能性と根本的課題
      └ テキストデータに潜在する因果知識, 相関からの因果推論の限界, 「オウム」か「理解者」か
  • 第81回:S81:LLMに「考えさせながら」答えさせる技術:Chain-of-Thought
    └ CoT, prompt engineering, few-shot, causal QA
    • 第81.1回:S81.1:プロンプトエンジニアリング入門
      └ Zero-shot / Few-shot prompting, 指示チューニング(Instruction Tuning), パラメータ効率的ファインチューニング(PEFT)
    • 第81.2回:S81.2:思考の連鎖(Chain-of-Thought)で推論能力を引き出す
      └ CoTプロンプティングの仕組み, 中間的な推論ステップを生成させる効果, Self-consistency
    • 第81.3回:S81.3:CoTを因果推論へ応用する
      └ DAGの構築, 交絡因子の特定, 調整変数の選択などをLLMに解かせる試み, Causal Question Answering
  • 第82回:S82:LLMの因果推論能力を測定する「ものさし」
    └ CausalQA, ベンチマーク, spurious correlation, 評価指標
    • 第82.1回:S82.1:LLMの因果推論能力評価ベンチマーク
      └ 既存ベンチマークの限界, 因果関係に特化した質問応答データセット(CausalQA), 偽の相関(spurious correlation)に騙されないかのテスト
  • 第83回:S83:LLMの思考回路を覗く:因果的な解釈可能性
    └ interpretability, probing, mechanistic interpretability, knowledge localization
    • 第83.1回:S83.1:プロービング:LLMの内部表現に知識は存在するか?
      └ モデルの隠れ層の活性値から特定の情報(例:因果関係)を読み解く線形プローブ
    • 第83.2回:S83.2:メカニスティック解釈可能性:モデルの動作アルゴリズムを解明する
      └ モデルをホワイトボックス化し、特定の計算を実行する「回路(circuit)」を特定する試み
  • 第84回:S84:物事の本質を捉える因果的抽象化
    └ causal abstraction, 回路分析, model editing, 知識ニューロン
    • 第84.1回:S84.1:因果的抽象化:異なる詳細レベルでの因果モデル
      └ ミクロな物理法則からマクロな心理学的法則まで、適切な抽象化レベルで因果を捉える
    • 第84.2回:S84.2:モデル編集:LLMの知識を直接書き換える
      └ ファインチューニングなしで、特定の知識(例:「AはBの原因である」)をモデルに注入または修正する技術
  • 第85回:S85:医療の費用対効果を科学する:医療経済学入門 I
    └ QALY, ICER, CEA(cost-effectiveness analysis), CUA, CBA, WTP
    • 第85.1回:S85.1:「QOL」や「痛み」をどう測る?心理測定と患者報告アウトカム
      └ reliability, validity, Cronbach’s α, IRT, Raschモデル, MCID, QoL尺度
    • 第85.2回:S85.2:生存期間と生活の質を統合する指標:QALY
      └ 質調整生存年(Quality-Adjusted Life Year), 効用値(utility weight)の測定方法(TTO, SG, EQ-5D)
    • 第85.3回:S85.3:費用対効果の判断基準:ICERと閾値
      └ 増分費用効果比(Incremental Cost-Effectiveness Ratio), 費用効果分析(CEA)/費用効用分析(CUA), 支払意思額(WTP)
  • 第86回:S86:未来を予測し最適な意思決定を導く:医療経済学入門 II
    └ decision analysis, Markovモデル, microsimulation, PSA, probabilistic sensitivity analysis
    • 第86.1回:S86.1:意思決定の地図:デシジョンツリーとマルコフモデル
      └ 意思決定分析, 状態遷移のモデリング, サイクル毎のコストとQALYの計算, 割引率
    • 第86.2回:S86.2:不確実性とどう向き合うか?感度分析の世界
      └ 決定的感度分析(トルネードダイアグラム), 確率的感度分析(Probabilistic Sensitivity Analysis; PSA), 費用効果受容性曲線(CEAC)
  • 第87回:S87:追加情報はいくらの価値があるか?価値の情報分析
    └ EVPI, EVPPI, expected value of information, 不確実性評価
    • 第87.1回:S87.1:完全情報の期待価値(EVPI):不確実性の金銭的価値
      └ 「もし神様が正解を教えてくれたら」意思決定の結果はどれだけ改善するか?, 追加研究の価値の上限
    • 第87.2回:S87.2:部分完全情報の期待価値(EVPPI):どの研究に投資すべきか?
      └ 特定のパラメータの不確実性をなくすことの価値, 研究デザインの最適化
  • 第88回:S88:その結果は信頼できるか?再現可能性の危機と統計的基盤
    └ preregistration, SAP, bootstrap, permutation test, FDR, reproducibility crisis
    • 第88.1回:S88.1:再現可能性の危機とp-hacking
      └ 科学における再現性の問題, p値の誤用, data dredging, publication bias
    • 第88.2回:S88.2:信頼できる科学のための処方箋
      └ 研究の事前登録(preregistration), 統計解析計画書(SAP)の重要性, オープンサイエンス
    • 第88.3回:S88.3:p値を超えて:頑健な統計的推論
      └ ブートストラップ法, 順列検定(permutation test), 多重比較と偽発見率(FDR)の制御
  • 第89回:S89:医療AIを取り巻くルールと倫理:規制・標準・法律
    └ PMDA, FDA, EMA, EQUATOR, CONSORT, TRIPOD, STARD, CDISC, OMOP, FHIR, APPI, GDPR, HIPAA
    • 第89.1回:S89.1:医薬品・医療機器の番人:日米欧の規制当局
      └ PMDA(日本), FDA(米国), EMA(欧州)の役割と審査プロセス, プログラム医療機器(SaMD)
    • 第89.2回:S89.2:研究報告の羅針盤:EQUATORネットワーク
      └ CONSORT(RCT), STROBE(観察研究), TRIPOD(予測モデル), STARD(診断精度), 研究の透明性を高めるためのガイドライン
    • 第89.3回:S89.3:データの標準化とプライバシー保護
      └ CDISC, OMOP CDM, HL7 FHIRによるデータ相互運用性, APPI(個人情報保護法), GDPR, HIPAAによるプライバシー規制

第IX部:叡智の統合:理論の礎から社会実装の最前線へ (S90–S99)

  • 第90回:S90:なぜ「原因」を問うのか?因果推論の思想と歴史的源流
    └ 因果推論の哲学, Humeの懐疑論, counterfactuals, interventionism, Fisherのランダム化, Neymanの潜在アウトカム, Pearlの構造モデル, RubinとPearlの論争
    • 第90.1回:S90.1:近代統計学の父フィッシャー vs ネイマン:二つの潮流の誕生
      └ R.A. Fisherのランダム化実験と仮説検定, J. Neymanの信頼区間と潜在アウトカムモデル(Neyman-Rubinモデル)の原型, 両者の思想的対立と現代への影響
    • 第90.2回:S90.2:ジュディア・パール vs ドナルド・ルービン:現代因果推論の論争
      └ Pearlの構造的因果モデル(SCM)・DAGと、Rubinの潜在アウトカムモデルの思想的・方法論的な違いと共通点, 哲学的背景とどちらのフレームワークをいつ使うべきか
  • 第91回:S91:研究の設計図を描く:サンプルサイズと検出力分析の実践
    └ サンプルサイズ, 効果量(effect size), 検出力(power), 有意水準(α), 第2種の過誤(β), Cox回帰の事象数, 非劣性・同等性試験の設計, 群逐次デザイン, 中間解析, DSMB
    • 第91.1回:S91.1:観察研究におけるサンプルサイズ設計の特有な課題
      └ 傾向スコア分析後の有効サンプルサイズ(ESS), 打ち切りや欠測を考慮した設計, シミュレーションに基づく検出力計算(G*Power, PASS)
  • 第92回:S92:「偶然の発見」に騙されないために:多重性の制御と統計的頑健性
    └ 多重比較, 家族内誤差率(FWER), 偽発見率(FDR), Bonferroni, Holm, Benjamini-Hochberg, 順序検定(gatekeeping), p値を超えて(ブートストラップ, 順列検定)
    • 第92.1回:S92.1:臨床試験における多重性の戦略的制御
      └ 複数のエンドポイント、サブグループ解析、中間解析におけるα消費, 階層的検定(hierarchical testing), 臨床的意義に基づいた戦略
  • 第93回:S93:臨床試験の解釈を深化させるEstimandと非劣性試験
    └ 非劣性試験(non-inferiority), 同等性試験(equivalence), マージン設定, ITT/Per Protocol, Estimand(推定対象), ICH E9(R1), Intercurrent Events, 治療戦略, CONSORT
  • 第94回:S94:複雑なイベントの軌跡を追う:アドバンスド生存時間分析
    └ 競合リスク(Fine-Gray), 多状態モデル(illness-death), 再発事象(Andersen-Gill), フレイルティモデル, ジョイントモデリング(縦断データ+生存), 動的予測
  • 第95回:S95:AIによる逐次最適化:因果推論と強化学習の融合
    └ 動的治療計画(DTRs), 逐次多重割り付けランダム化試験(SMART), オフポリシー評価(Off-Policy Evaluation), Q-learning, A-learning, 医療現場での逐次意思決定(ICU管理など)
    • 第95.1回:S95.1:部分観測マルコフ決定過程(POMDP)と医療応用
      └ 不完全な情報下での最適方策の学習, 診断と治療の同時最適化, 最新の深層強化学習モデル(MuZero等)の展望
  • 第96回:S96:エビデンスの統合と評価:メタ解析と予測モデルバリデーション
    └ ネットワークメタ解析(NMA), 診断精度メタ解析(DTA), TRIPOD/PROBAST声明, 内部・外部妥当性評価, 決定曲線分析(DCA), Net Benefit
  • 第97回:S97:高次元バイオメディカルデータへの挑戦
    └ オミクス解析(ゲノム・プロテオーム), マルチモーダル時系列, メンデルランダム化(MR)の応用と限界, Causal NLP, Causal Computer Vision
    • 第97.1回:S97.1:オミクスデータと因果推論
      └ 高次元変数選択, 遺伝子-環境相互作用, エピジェネティクス, 複雑な遺伝交絡を伴うMR
    • 第97.2回:S97.2:Causal NLP/CV:テキスト・画像データからバイアスを除去する
      └ 臨床テキストや医療画像に含まれる潜在的バイアスの特定と除去, 反実仮想生成による説明可能性の向上
  • 第98回:S98:研究から社会へ:実装科学・医療倫理・健康公平性
    └ 実装科学, evidence-to-policy gap, Health equity, Social determinants of health(SDOH), 分配的正義, AIの説明責任, 法的責任
    • 第98.1回:S98.1:健康格差とアルゴリズムの公平性
      └ Counterfactual fairnessの実装, 社会的背景(SDOH)を考慮したモデル構築, AIが健康格差を助長しないための戦略
    • 第98.2回:S98.2:医療AIの倫理・法・社会的課題(ELSI)
      └ AIによる診断・治療方針決定の責任の所在, 医療従事者の自律性との関係, 患者への説明と同意
  • 第99回:S99:Capstone:実データで辿る医療データサイエンスの全行程
    └ データエンジニアリング, MLOps, NDB/DPC/レセプトデータ, OMOP/FHIR, 統合ケーススタディ
    • 第99.1回:S99.1:モデルを実世界で動かす:データエンジニアリングとMLOps
      └ データパイプライン構築, モデルのバージョン管理(Git/DVC), コンテナ化(Docker), CI/CD, 本番環境でのモデル監視と再学習
    • 第99.2回:S99.2:日本のリアルワールドデータ実践ナビ
      └ NDB, DPC, レセプト, 電子カルテデータの構造と特有の課題(欠測、符号化、検査データ統合の難しさ), OMOP CDMへの変換
    • 第99.3回:S99.3:統合ケーススタディ:構想から論文発表・政策提言まで
      └ 臨床的疑問(Clinical Question)の設定から、Target Trial Emulationによる研究計画、データハンドリング、解析、そして結果の解釈と社会への発信までをシミュレーション

[Series P] Medical AI with Python : Pythonで学ぶ人工知能の理論と実装

最新コンテンツ

[Series P] Medical AI with Pythonコースの全体像

第I部:基礎編

第II部:数学と直感の融合(理論をコードへ)

第III部:PyTorchで学ぶ深層学習の部品と構造

第IV部:応用モデルと実践トレーニング

第V部:総まとめプロジェクト

  • 第18回:P18:学んだ要素を活かしてミニプロジェクトを作ろう
    └ 任意のデータで自由課題:分類・回帰・時系列など

第VI部:【拡張編】深層学習テクニックと最新モデルへの導入

第VII部:【最先端編】AIの次なるフロンティア


[Series G] Medical Generative AI : 作って理解する!シリーズ医療×生成系AI

本講座は、医療分野の第一線で活躍する医師や研究者の皆様が、生成AI(Generative AI)の基本から実践的なプログラミングまでを体系的に学び、ご自身の臨床や研究に直接応用できるスキルを習得することを目的としています。

最新コンテンツ

[Series G] Medical Generative AI: コースの全体像

第I部:医療AI開発の基礎固め

この部では、生成AIの可能性を理解することから始め、実際の開発に不可欠なプログラミング技術と医療データ特有の取り扱い方を学び、AI開発の強固な土台を築きます

第II部:臨床応用I:診断能力の拡張と業務効率化

この部では、日々の臨床業務に直結する「診断」と「レポーティング」に焦点を当て、AIを用いていかに精度を高め、負担を軽減するかを具体的な実装を通して学びます。

  • 第5回: G5:医用画像診断支援AIの開発
    • G5.1 診断支援AIの基礎:CNNを用いた画像分類・セグメンテーション
    • G5.2 マルチモーダルAI(CLIP等)による画像とテキスト情報の統合的解釈
    • G5.3 画像キャプションモデルによる、医用画像からの診断レポート草案の自動生成
    • G5.4 実際の医用画像データセットを用いた診断支援モデルの構築
  • 第6回: G6:臨床文書の海から「知」を掘り起こす — AIによる要約・構造化入門
    • G6.1 Transformerベースのモデルによる、論文や診療ガイドラインの高速要約
    • G6.2 電子カルテの自由記述から重要な情報を抽出・構造化する手法
    • G6.3 膨大な医学文献から新たな知見を発見するリサーチ支援AI
    • G6.4 テキスト生成モデルの評価指標(ROUGE, BLEU)と臨床的有用性の評価
  • 第7回: G7:聴診器の次に持つべきはAI? 生体信号・音響データの解析とモニタリング
    • G7.1 RNN/Transformerを用いた時系列データ解析の基礎
    • G7.2 心電図・脳波等の生体信号からの異常検知モデル
    • G7.3 心音・呼吸音・咳の音響解析による診断支援AIの開発
    • G7.4 ウェアラブルデバイスと連携した連続的バイタルサインモニタリング
  • 第8回: G8:AIは、患者と医療の「言葉」をどう繋ぐのか?
    • G8.1 LLMを活用した医療情報提供・問診補助チャットボットの構築
    • G8.2 プロンプトエンジニアリングによる、安全で共感性の高い対話の実現
    • G8.3 音声認識(STT)・音声合成(TTS)による診察記録の自動化と患者向け音声案内
    • G8.4 患者エンゲージメントを高めるデジタルヘルスへの応用

第III部:臨床応用II:研究開発と個別化医療の加速

この部では、創薬、医学研究、シミュレーションといった、医療の未来を創る研究開発分野に焦点を当て、生成AIがもたらすブレークスルーを体験します。

第IV部:実装とガバナンス:責任あるAIの社会実装

この部では、開発したAIを実際の臨床現場で安全かつ倫理的に運用するための知識と技術を学びます。モデルの信頼性を担保し、継続的に改善していくための、いわば「臨床応用の作法」です。

第V部:発展トピック

  • 第19回〜: 発展トピック
    • (継続的な学習のため、最新の論文や技術動向に基づき、随時トピックを追加)

[Series M] Math for Medical AI : 医療者のための、やさしく学べる数理入門

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[Series M] Math for Medical AI: コースの全体像

第0部:AIを支える数学のすべて

第I部:数学アレルギーでも安心!直感でつかむAIの基本構造

第II部:AIの学習を支える数学:微分・最適化・勾配の力

第III部:確率・統計・非線形の力でAIの賢さを深掘る

― 「どれくらい確か?」を数字で話すAI。その頭の中をのぞいてみよう

第IV部:不確実性と情報の数理 — ベイズの考え方から、AIの「知る力」を磨く

― 確率で推論し、情報の価値を数える。AIが学ぶ“信じる”の仕組み

  • 第10回:M10:確率と統計をいちから立て直す
    • M10.1:測度論的確率論 — 「確率ってなに?」をちゃんと定義し直す土台の話
    • M10.2:多変量分布と共役分布 — 複数の変数が一緒に動くときの確率の扱い方
    • M10.3:条件付き独立と因果推論 — 「Aが起きたらBも?」を見極めるための数学
  • 第11回:M11:ベイズ推論と近似推論ってなんだろう?
    • M11.1:最尤推定とベイズ推定の違い — どっちが“信じるに足る”考え方?
    • M11.2:MCMC法(ギブス、MH) — どうしても計算しきれないとき、うまく“サンプリング”して解決する方法
    • M11.3:変分推論とELBO — 「あきらめのいい近似」ができるスマートなやり方
  • 第12回:M12:情報理論って何を測るの?
    • M12.1:情報量とエントロピー — 「この情報、どれくらい驚いた?」を数値にしてみよう
    • M12.2:KLダイバージェンスとクロスエントロピー — 2つの考え方がどれくらい“ズレてる”かを測る指標
    • M12.3:最大エントロピー原理と情報ボトルネック — 余計な情報は捨てて、本質だけを見ようとする考え方

第V部:学習って何?「いい予測」ってどう作る?

― 過学習・汎化・正則化。AIが“ちゃんと学ぶ”ための土台をつくろう

  • 第13回:M13:統計的学習理論をのぞいてみよう
    • M13.1:過学習と汎化 — 学びすぎてもダメ?バランスって大事なんです
    • M13.2:PAC学習とサンプル複雑性 — 「たぶん、だいたい正しい」ってどんな感じ?
    • M13.3:VC次元とラデマッハ複雑度 — AIの「表現力」ってどれくらい?
  • 第14回:M14:正則化とモデル選びのセンス
    • M14.1:L1/L2正則化とスパースモデリング — いらないものはスパッと切る勇気
    • M14.2:交差検証で良いモデルを選ぶには? — 練習と本番、ちゃんと分けよう
    • M14.3:AIC/BICとOccamの剃刀 — 「余計なことはしない」が実は正しい戦略?
  • 第15回:M15:カーネル法って魔法?無限次元にワープする仕組み
    • M15.1:カーネル関数とRKHS — ふつうの計算で“無限の次元”を扱う裏ワザ
    • M15.2:SVMとラグランジュ双対性 — AIが決める「境界線」の数学的意味
    • M15.3:カーネルPCAと非線形次元削減 — 複雑なデータを“いい感じ”に整理する方法

第VI部:AIが創り出す世界 ― 生成と潜在空間の数学

― AIが“それらしく”見せる。創造力の数理を探ろう

  • 第16回:M16:変分推論とVAEのしくみ
    • M16.1:ELBOってなに? — 「計算しやすくする工夫」の正体
    • M16.2:VAE(変分オートエンコーダ)の潜在空間って? — 意味のある“圧縮”のしくみ
    • M16.3:ベイズ的潜在変数モデル — 生成AIの「背景設定」を数学でつくる
  • 第17回:M17:GANと拡散モデル — 創造と競争のゲーム理論
    • M17.1:GANとミニマックスゲーム — AI同士がだまし合う“芸術勝負”
    • M17.2:モード崩壊とJSダイバージェンス — 「似てるけど全部同じ」にならないために
    • M17.3:拡散モデルとSDE — ノイズから“きれいな画像”ができるしくみ

第VII部:かたちと関係で学ぶAIの未来

― 幾何、グラフ、トポロジー…構造を捉える数理の冒険へ

  • 第18回:M18:多様体ってなんだ?AIの見る“隠れた空間”
    • M18.1:Isomapやt-SNE — 複雑なデータを“ちょうどよく”2次元に見せる技
    • M18.2:リーマン幾何と情報幾何 — 空間の「ゆがみ」を捉える学問
    • M18.3:多様体上の勾配流 — 学習の流れを“形”として見るとどうなる?
  • 第19回:M19:グラフとネットワークで世界をとらえる
    • M19.1:グラフ・ラプラシアンと構造抽出 — ネットワークのパターンを行列で見抜く
    • M19.2:GNN(グラフニューラルネット)の基本 — 関係そのものを学習するAI
    • M19.3:メッセージパッシングと推論 — ノード同士で情報を渡す計算の仕組み
  • 第20回:M20:強化学習と最適な「次の一手」
    • M20.1:マルコフ決定過程とBellman方程式 — 行動の“価値”を考える枠組み
    • M20.2:動的計画法・価値反復・Q学習 — 「未来を見通して今を選ぶ」思考法
    • M20.3:ポリシー勾配と収束性 — 学習が“ちゃんと進む”ための裏付け

[Series E] From Model to Bedside : 医療AI実装の全体像とロードマップ

[Series E] From Model to Bedside: コースの全体像

第0部:医療AI・機器 開発環境構築マスターコース

  • 第0回:E0: 医療AI・機器 開発環境構築マスターコース
    • 💡 コース目的 AIモデル開発や医療機器ソフトウェア開発の「最初の関門」である環境構築を、対象者(個人、チーム、企業)と状況(PC、サーバー、クラウド)に応じて、機材選定から完全な開発環境セットアップまで、失敗しない最短・安全ルートでナビゲートします。このコースを終えれば、どんな現場でも自信を持って開発の第一歩を踏み出せます。
    • 🗺️ E0 コース全体像
      • E0.0: 開発環境の再現性と原則(全コース共通基盤)
      • E0.1: 個人研究者向け:スタンドアロンGPUワークステーション構築
      • E0.2: 研究室・ラボ向け:共有オンプレミスサーバー環境構築
      • E0.3: スタートアップ・中小企業向け:クラウド活用・ハイブリッド環境構築
      • E0.4: 診療所・病院向け:セキュア・オンプレミス環境構築
      • E0.5: 大企業向け:スケーラブル・高可用性 MLOps基盤構築
      • 付録: リソース&テンプレート集
  • 📚 各部詳細カリキュラム
  • E0.0: 開発環境の再現性と原則(全コース共通基盤)
    • 【学習目標】「自分のPCでは動いたのに…」を防ぐため、環境の再現性を担保する基本原則とツールセットを習得する。
    • E0.0.1: なぜ再現性が重要か 科学的検証、チーム開発、規制対応における再現性の価値。
    • E0.0.2: 依存関係の管理
      • requirements.txt と pyproject.toml (Poetry/PDM) の使い分け。
      • pip install 時にバージョンを固定する重要性。
    • E0.0.3: バージョン互換性地獄の回避
      • [資料] NVIDIAドライバ / CUDA / cuDNN / PyTorch / Python の互換性対応表。
      • 環境構築時のバージョン選定戦略。
    • E0.0.4: Dockerによる環境の完全なカプセル化
      • ベースイメージのバージョンを固定する (ubuntu:24.04 など)。
      • マルチステージビルドによる軽量化。
    • E0.0.5: やってはいけないアンチパターン集
      • システムPythonの汚染sudo pip install の禁止。
      • NVIDIA .runインストーラの利用: カーネル更新で環境が破壊されるリスク。DKMS管理下のaptを推奨。
      • rootユーザーの恒常利用: 必要最小限のsudo利用に留める。
      • 秘密情報(APIキー、パスワード、秘密鍵)のGitコミット
  • E0.1: 自分だけの医療AI研究室を創る:個人向けGPUワークステーション構築ガイド
  • E0.2: 研究室・ラボ向け 共有オンプレミスサーバー環境構築
    • 【学習目標】 複数人が公平かつ安全に利用できる共有GPUサーバーを構築・運用するスキルを習得する。
    • 所要時間: 約8〜12時間(サーバー設置・ネットワーク設定含む)
    • 前提スキル: E0.1の内容、基本的なLinuxコマンド、ネットワーク知識(IPアドレス、DNS)。
    • 評価方法: 複数ユーザーでの同時接続・開発シミュレーション、運用手順書(SOP)の作成。
    • E0.2.1: 計画とサーバー・ネットワーク設計
      • E0.2.1.1: ネットワーク設計 固定IPアドレス設計、研究室内DNSでの名前解決、MFAを強制した踏み台サーバー(Bastion)経由のアクセスを標準構成とする。
      • E0.2.1.2: ストレージ戦略 NASをNFSでマウント。権限設定(umask, sticky bit, ACL)、ランサムウェア対策としてのスナップショット機能の活用。
    • E0.2.2: ユーザー管理と環境分離
      • E0.2.2.1: ユーザー管理 adduserusermodによるアカウント管理と、パスワードポリシーの強制。
      • E0.2.2.2: 環境分離
        • 標準: Docker + NVIDIA Container Toolkitを導入し、ユーザー毎に独立した環境を提供。
        • 大規模向け: ジョブスケジューラSlurmを導入し、ジョブの投入、キュー管理、公平なリソース割り当て(fair-share)を実現。
        • A100/H100向けMIG (Multi-Instance GPU) を活用し、1つのGPUを物理的に分割して複数ユーザーに割り当てる。
    • E0.2.3: 運用と監視
      • E0.2.3.1: 監視ダッシュボード Prometheus + Grafanaを導入。node_exporter(CPU/メモリ)とnvidia-dcgm-exporter(GPU詳細)を使い、リソース使用状況を可視化。
      • E0.2.3.2: バックアップと災害復旧 rsynccronによる定期バックアップ計画。RPO/RTOの概念を学び、年次の復旧演習を計画する。
  • E0.3: スタートアップ・中小企業向け クラウド活用・ハイブリッド環境構築
    • 【学習目標】 クラウドの俊敏性を活かし、IaCとCI/CDを駆使したモダンでスケーラブルな開発基盤を構築できる。
    • E0.3.1: クラウド基盤設計
      • E0.3.1.1: アカウント戦略 AWS Organizationsで開発/ステージング/本番アカウントを分離。SCP(サービスコントロールポリシー)で必須のセキュリティ設定(暗号化、特定リージョンへのアクセス禁止等)を強制。
      • E0.3.1.2: タグ付け戦略 コスト管理と権限管理のため、CostCenterOwnerProjectDataClassification等のタグ付けを標準化・強制する。
      • E0.3.1.3: コスト管理 AWS Budgetsと自動停止Runbookを組み合わせ、予算超過を未然に防ぐ。スポットインスタンスの中断ハンドリングとフォールバック戦略は必須。
    • E0.3.2: IaCによる環境構築の自動化
      • E0.3.2.1: Terraform実践 リモートステート管理(S3+DynamoDB)を標準とし、チームでの共同作業を可能に。tfseccheckovをpre-commitフックに組み込み、セキュリティリスクのある設定を早期に検知。
    • E0.3.3: CI/CDパイプラインによる自動化
      • E0.3.3.1: GitHub Actions実践 コードテストに加え、SAST(静的コード解析)、依存関係スキャン(Trivy等)をパイプラインに統合。
      • E0.3.3.2: モデル成果物の信頼性確保 ビルドされたモデルに署名を行い、ハッシュ値を記録。model-card-toolkitを使い、モデルカードを自動生成して成果物と共に保存する。
    • E0.3.4: ハイブリッド構成
      • E0.3.4.1: データ連携 AWS DataSyncの帯域・コスト・改ざん耐性を評価。
      • E0.3.4.2: コスト最適化 S3 VPCエンドポイントやPrivateLinkを積極的に利用し、高価なNATゲートウェイ経由の通信を削減する。
  • E0.4: 診療所・病院向け セキュア・オンプレミス環境構築
    • 【学習目標】 日本の医療情報ガイドラインを遵守し、患者情報を安全に取り扱うための技術的・運用的要件を理解・実装できる。
    • E0.4.1: ガイドライン遵守とアーキテクチャ
      • E0.4.1.1: ガイドラインと技術要件のマッピング 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版(令和5年5月)」の要件と、それを満たすための技術的設定(アクセス制御、暗号化等)の対応表を教材として提供。
      • E0.4.1.2: ネットワーク区域設計 診療情報系、研究系、匿名化処理系、DMZの4区域分離モデルを図解。ファイアウォールで許可する通信をホワイトリスト形式で厳格に定義。
      • E0.4.1.3: データ処理フロー 個人情報保護法(APPI)の仮名加工情報・匿名加工情報の定義を理解し、研究利用前のデータ匿名化プロセスをSOP(標準作業手順書)として文書化。
    • E0.4.2: セキュリティ実装
      • E0.4.2.1: アクセス制御 Active Directory/LDAPによるID一元管理とMFAを必須とする。
      • E0.4.2.2: 監査証跡 改ざん防止機能を持つSyslogサーバー/SIEMを導入し、ログの保管期間とレビュープロセスを定義。個人情報がログに混入しない設計。
    • E0.4.3: 医療機器ソフトウェア(SaMD)への橋渡し
      • E0.4.3.1: 品質マネジメントシステム(QMS) 将来的な薬事申請を見据え、参照すべき規格としてISO 13485 (QMS), IEC 62304 (ソフトウェアライフサイクル), ISO 14971 (リスクマネジメント)を紹介(詳細は別コースへ誘導)。
  • E0.5: 大企業向け スケーラブル・高可用性 MLOps基盤構築
    • 【学習目標】 全社的なAI開発を支える、高度に自動化され、統制の取れたエンタープライズレベルのMLOpsプラットフォームを設計・構築できる。
    • E0.5.1: プラットフォーム標準の確立
      • E0.5.1.1: Kubernetes基盤 GPUリソースの効率的な共有・スケジューリング(NVIDIA Device Plugin, Time-slicing, MIG)と、NetworkPolicyによるテナント間の通信制御を標準化。
      • E0.5.1.2: FinOps実践 予約インスタンス/Savings Plansの計画的購入、GPU使用効率のKPI設定、部署毎のコスト配賦(チャージバック/ショーバック)の仕組みを構築。
    • E0.5.2: 自動化されたMLパイプライン
      • E0.5.2.1: パイプラインの標準化 データ検証(Great Expectations)→学習→評価→人間による承認→モデル署名→レジストリ登録→デプロイ、という一連のフローを標準パイプラインとして定義。各ステップの責任者をRACI図で明確化。
      • E0.5.2.2: モデルガバナンス MLflow Model Registry等でモデルのライフサイクル(ステージング、本番、アーカイブ)を管理。本番昇格には、評価指標の基準値クリアと、責任者の承認を必須とするゲートを設ける。
    • E0.5.3: 本番運用と継続的改善
      • E0.5.3.1: モデル監視 データドリフト、コンセプトドリフト、性能劣化を監視。統計的検定や異常検知アルゴリズムを導入。
      • E0.5.3.2: 自動再学習 モデル劣化をトリガーとするが、再デプロイは必ず人間の承認ステップを挟むセミオートマトンとして設計する。
  • 付録: リソース&テンプレート集
    • 意思決定マトリクス: オンプレミス/クラウド/ハイブリッドの比較評価シート。
    • 見積もりテンプレート: ワークステーション/サーバー/クラウド月額費用の概算シート。
    • テンプレートリポジトリ:
      • sshd_config最小安全テンプレート
      • UFW + fail2banセットアップスクリプト
      • GPU対応Dockerfile/docker-compose.yml雛形
      • rsyncバックアップスクリプト
      • モデルカードMarkdownテンプレート
    • アンチパターン図鑑: 実際の失敗スクリーンショットと原因・対策をまとめた事例集。
    • 自己監査チェックリスト: 学習者が自身の環境を監査するための25項目のチェックリスト。

第I部:医療AIプロジェクトの基盤構築

  • 第1回:E1: 医療AI実装の全体像とロードマップ
    • E1.1: 医療AIパイプライン概論
      • E1.1.1: 問題定義/要求分析
      • E1.1.2: データ取得〜準備
      • E1.1.3: モデル開発フローとの連携
      • E1.1.4: 現場インテグレーション概念図
    • E1.2: ケーススタディで見る成功/失敗要因
    • E1.3: チーム編成と役割分担
      • 医師・データサイエンティスト・PM・QA の RACI
    • E1.4: ステークホルダーとの合意形成
      • シナリオ設計・価値実証・PoC 進行ガイド
  • 第2回:E2: 開発環境とワークフロー最適化
    • E2.1: 研究再現性のための整理術
      • E2.1.1: ファイル構造の黄金パターン
      • E2.1.2: ターミナル基礎:シェル・エイリアス・権限
      • E2.1.3: データ・スクリプト・結果の分離設計
    • E2.2: Git & GitHub マスタークラス
    • E2.3: Pythonプロフェッショナル開発作法
      • E2.3.0: コードを「資産」に変えるマインド
      • E2.3.1: PEP 8 & Black / isort
      • E2.3.2: 型ヒント・docstring・Sphinx
      • E2.3.3: venv / conda & requirements
      • E2.3.4: 設定駆動設計と YAML
      • E2.3.5: モジュール化・パッケージング
      • E2.3.6: pytest & アサーション
      • E2.3.7: ケーススタディ:理想的リポジトリ
    • E2.4: 開発効率を最大化するテクニック集
      • E2.4.0: フロー状態と生産性
      • E2.4.1: VS Code 高速編集術 (1)
      • E2.4.2: VS Code ナビゲーション (2)
      • E2.4.3: VS Code デバッガ (3)
      • E2.4.4: ターミナル履歴 & 補完
      • E2.4.5: Mac OS 生産性ハック
      • E2.4.6: 思考効率:DRY・ラバーダック

第II部:信頼されるAIモデルとアプリケーションの開発

  • 第3回:E3: モデル評価と信頼性確保
    • E3.1: 性能指標の選択と解釈
      • E3.1.1: ROC/AUC の限界
      • E3.1.2: Precision-Recall と Fβ
      • E3.1.3: 回帰/生成指標 (MAE, FID)
    • E3.2: 不均衡データとメトリクス設計
      • E3.2.1: リサンプリング vs コスト敏感学習
    • E3.3: バイアス検証と公正性
      • E3.3.1: Demographic Parity / Equalized Odds
      • E3.3.2: SHAP によるバイアス探索
    • E3.4: 説明可能性 (XAI) と臨床的妥当性
      • E3.4.1: Grad-CAM / LIME / SHAP チュートリアル
      • E3.4.2: 医師-AI 協働評価 (TCR, HITL)
  • 第4回:E4: アプリケーション実装とユーザー体験
    • E4.1: 要件定義とプロトタイピング
      • E4.1.1: UX リサーチ(ペルソナ/ユーザーフロー)
      • E4.1.2: ローファイ–ハイファイプロトタイプ
    • E4.2: フロントエンド設計指針
      • E4.2.1: 患者安全を考慮した UI パターン
    • E4.3: API & マイクロサービス化
      • E4.3.1: FastAPI/Flask で推論エンドポイント
      • E4.3.2: gRPC & ストリーミング推論
    • E4.4: FHIR 等医療標準との連携
      • E4.4.1: FHIR Resources & SMART on FHIR
      • E4.4.2: HL7v2 / DICOMweb ブリッジ

第III部:スケーラブルな運用とMLOps

  • 第5回:E5: インフラ設計とデプロイ戦略
    • E5.1: コンテナ化とイメージ設計
      • E5.1.1: Dockerfile ベストプラクティス
      • E5.1.2: nvidia-docker / Singularity
    • E5.2: IaC とハイブリッドクラウド
      • E5.2.1: Terraform/Ansible で IaC
      • E5.2.2: VPC/オンプレ間 VPN
    • E5.3: スケーラビリティと可用性
      • E5.3.1: Auto Scaling & Load-balancer
    • E5.4: パフォーマンス最適化
      • E5.4.1: モデルサービング最適化 (TensorRT, ONNX)
      • E5.4.2: キャッシュ & バッチ推論
  • 第6回:E6: MLOps と継続的インテグレーション
    • E6.1: CI/CD パイプライン構築
      • E6.1.1: GitHub Actions / GitLab CI
      • E6.1.2: pytest + Lint + Build
    • E6.2: ML パイプラインとメタデータ管理
      • E6.2.1: Kubeflow / MLflow Tracking
    • E6.3: 監視・データドリフト検知
      • E6.3.1: Prometheus + Grafana
      • E6.3.2: Evidently AI でドリフト検出
    • E6.4: 反復学習とバージョニング
      • E6.4.1: モデル/データ バージョン管理 (DVC)
      • E6.4.2: Online Learning / Shadow モード

第IV部:ガバナンスとレギュレーション

  • 第7回:E7: セキュリティ・プライバシー・データガバナンス
    • E7.1: リスクアセスメントと脅威モデリング
      • E7.1.1: STRIDE / DREAD for AI
    • E7.2: アクセス制御と暗号化
      • E7.2.1: OAuth2/OIDC & RBAC
      • E7.2.2: TLS, at-rest Encryption, KMS
    • E7.3: 監査証跡とログ管理
      • E7.3.1: HIPAA/ISMS 観点のロギング設計
    • E7.4: プライバシー強化技術
      • E7.4.1: データ匿名化 & Pseudonymization
      • E7.4.2: 連合学習 & 差分プライバシー
  • 第8回:E8: 規制・倫理・品質マネジメント
    • E8.1: 規制フレームワーク概観
      • E8.1.1: 薬機法 & SaMD ガイドライン
      • E8.1.2: FDA 510(k) / De Novo 比較
    • E8.2: 品質システム (QMS) と ISO13485
      • E8.2.1: QMS ドキュメント体系
      • E8.2.2: ソフトウェアライフサイクル IEC62304
    • E8.3: 臨床性能評価と治験
      • E8.3.1: Prospective Validation Design
    • E8.4: 倫理・ELSI・ヒューマンオーバーサイト
      • E8.4.1: AI 倫理原則 (WHO, OECD)
      • E8.4.2: Human-in-the-Loop 定義

第V部:実践と継続的改善

  • 第9回:E9: 運用後の保守・アップデートと実装成功事例
    • E9.1: フィードバックループ構築
      • E9.1.1: インシデント管理 (ITIL/DevOps)
    • E9.2: 退行検知と再学習トリガ
      • E9.2.1: モデル劣化シグナル定義
      • E9.2.2: 自動再学習パイプライン
    • E9.3: 組織横断ナレッジ共有
      • E9.3.1: Maturity Model & RACI
    • E9.4: 成功事例とベストプラクティス

🧭 第VI部:AI開発を支えるコア技術スタック (Core Technology Stack)

  • 🧱 E10: データベース・データ設計の基礎と実務
    • E10.1: リレーショナルデータベース(RDB)の理論と構造: データモデリングの真髄を学ぶ(ER図、正規化、ACID特性)。
    • E10.2: SQL完全マスター: データを自在に操るためのクエリ術(SELECTJOINGROUP BY, サブクエリ, ウィンドウ関数)。
    • E10.3: PostgreSQL / MySQL 実践活用: オープンソースRDBの選定、構築、パフォーマンスチューニング。
    • E10.4: NoSQL入門: 用途で使い分けるモダンDB(MongoDB, Redis, Firebase)。
    • E10.5: 医療データベース設計: 実践的な患者DBと、標準規格FHIRベースの設計手法。
    • E10.6: ORマッパー活用術: コードでDBを操る(SQLAlchemy, Prisma)。
  • ☁️ E11: クラウド & インフラ:AWS/GCP/Azure徹底解説
    • E11.1: クラウドの原理とモデル: IaaS / PaaS / SaaSの違いを理解し、最適解を選ぶ眼を養う。
    • E11.2: AWS実践編: シェアNo.1クラウドを使いこなす(EC2, S3, Lambda, RDS, IAM, CloudWatch)。
    • E11.3: GCP実践編: データ分析とAIに強いGCP活用術(Compute Engine, Cloud Storage, BigQuery)。
    • E11.4: Azure実践編: エンタープライズに強いAzure入門(App Services, Azure SQL, Azure ML)。
    • E11.5: 医療クラウドの規制とセキュリティ: 3省2ガイドラインからISMAP、HIPAAまで。
    • E11.6: コスト最適化とSLA設計: クラウド破産しないための必須知識。
    • E11.7: サーバーレス設計: イベント駆動アーキテクチャで作る次世代システム。
  • 🧑‍💻 E12: 全ての主要プログラミング言語を使いこなす
    • E12.1: C / C++: パフォーマンスの限界を引き出す低レイヤー制御と組み込みAI。
    • E12.2: C#: .NETによるWindows業務アプリ・GUI構築。
    • E12.3: Java: 大規模システムとAndroidで活躍するエンタープライズ言語。
    • E12.4: JavaScript / TypeScript: Webからサーバーまで制覇するフルスタック言語。
    • E12.5: Python: AI/データサイエンスのデファクトスタンダード(再確認と応用)。
    • E12.6: Swift / Objective-C: Appleエコシステムを支えるiOS開発言語。
    • E12.7: Go / Rust: 高性能・高信頼性が求められるモダンバックエンド開発。
    • E12.8: R / Julia: 統計解析と科学技術計算の専門言語。
    • E12.9: Shell Scripting: あらゆる作業を自動化する魔法の杖(Bash, PowerShell)。

🚀 第VII部:実践的アプリケーション&サービス開発 (Applied Application & Service Development)

  • 📱 E13: モバイルアプリ開発と医療連携
    • E13.1: iOSネイティブアプリ開発: SwiftUIとCoreMLでインテリジェントなアプリを作る。
    • E13.2: Androidネイティブアプリ開発: KotlinとJetpack Composeによるモダンな開発。
    • E13.3: クロスプラットフォーム開発: FlutterとReact Nativeの長所・短所を理解し、選定する。
    • E13.4: 医療アプリ設計とPWA: インストール不要で使えるProgressive Web Appという選択肢。
    • E13.5: ウェアラブル・IoT連携: Bluetooth (BLE), NFCで外部デバイスと繋ぐ。
    • E13.6: App Store / Google Play: 審査を通過し、世界にリリースするための実務知識。
  • 🖥️ E14: フロントエンド技術と医療UI/UX設計の実践
    • E14.1: モダンWebの三要素: HTML / CSS / JavaScriptの仕様を深く理解する。
    • E14.2: TypeScript完全理解: 型で守る、堅牢なフロントエンド開発。
    • E14.3: フレームワーク徹底比較: React / Vue / Svelte / Angular、何が違う?どう選ぶ?
    • E14.4: 実践Reactエコシステム: Next.js, Zustand, TanStack Queryでプロダクション開発。
    • E14.5: 医療UIデザイン: 安全性を高める色覚バリアフリー、認知負荷を減らすUXパターン。
    • E14.6: ユーザビリティ評価: A/Bテスト、ヒートマップ分析でプロダクトを科学的に改善する。
  • 🔧 E15: バックエンド & API設計・連携
    • E15.1: RESTful API設計: OpenAPI (Swagger) で美しいドキュメントと設計を両立。
    • E15.2: GraphQL実装: 効率的なデータ取得を実現する次世代API。
    • E15.3: サーバーサイドフレームワーク比較: Python (FastAPI) vs Node.js (Express)。
    • E15.4: モダン通信プロトコル: gRPC, WebSocket, Pub/Sub, SSEの使い分け。
    • E15.5: 認証・認可フロー: OAuth2 / OpenID Connect / JWTの仕組みを完全理解。
    • E15.6: 医療APIとFHIRサーバー: HAPI FHIR等を活用した標準準拠のバックエンド構築。

⚙️ 第VIII部:DevOps/MLOpsとスケーラブルなシステム運用 (Advanced DevOps & Scalable Systems)

  • 🐳 E16: コンテナ・仮想化・DevOpsの全技術
    • E16.1: Dockerマスター: 開発環境から本番まで、コンテナを完全制覇。
    • E16.2: 実践Docker Compose & Multi-stage Build: 効率的なイメージ作成と環境構築。
    • E16.3: Kubernetes (K8s) 入門: Pod, DeploymentからHelmによるパッケージ管理まで。
    • E16.4: CI/CDパイプライン構築: GitHub Actions / GitLab CIでテストとデプロイを自動化。
    • E16.5: Infrastructure as Code (IaC): Terraform / Pulumiでインフラをコードで管理する。
    • E16.6: 可観測性 (Observability): Prometheus / Grafana / Lokiでシステムを監視・分析。
    • E16.7: GitOpsとMLOps連携: Argo CDとKubeflow/MLflowで最先端の運用体制を築く。

🌌 第IX部:次世代医療を拓くフロンティア技術 (Frontier Technologies for Next-Gen Healthcare)

  • 🧠 E17: 組み込み・エッジAIとIoT医療機器
    • E17.1: マイコンAI実践: Raspberry Pi, JetsonでAIモデルを動かす。
    • E17.2: 軽量推論フレームワーク: ONNX Runtime, TensorRT, TFLiteによる高速化。
    • E17.3: 医療機器・センサー連携: ROS2を活用したリアルタイムデータ処理。
    • E17.4: 現場でのIoTデバイス活用: 安全性評価と運用設計。
  • ⛓️ E18: Web3 / ブロックチェーンと医療応用
    • E18.1: ブロックチェーンの原理: 非中央集権がもたらす医療データ革命。
    • E18.2: スマートコントラクト: Solidityによる自動実行契約と応用。
    • E18.3: メディカルNFT: 治験データやPHRのトレーサビリティと価値証明。
    • E18.4: 分散型ID (DID): 患者が自身のデータを所有・管理する未来。
  • 🧊 E19: XR / 空間UI / メタバース医療技術
    • E19.1: 空間コンピューティング入門: Unity / Unreal Engineによる3D-UX開発。
    • E19.2: ブラウザベースのXR: WebXR / Three.jsでアクセスしやすい空間体験を。
    • E19.3: AR/VRの医療応用: 手術シミュレーション、遠隔医療、デジタルセラピューティクス。
    • E19.4: 未来のデバイス: Apple Vision Pro, HoloLensが変える医療のインターフェース。
  • 🤖 E20: 医療ロボティクスとリアルタイムAI制御
    • E20.1: ロボット制御入門: ROS / Gazeboシミュレーターでロボットを動かす。
    • E20.2: 強化学習 × ロボティクス: 試行錯誤を通じて賢くなるロボットアーム。
    • E20.3: ヒューマノイドと医療: 手術支援、介護、リハビリテーションの未来像。
    • E20.4: センサーフュージョンと制御理論: 複数の情報を統合し、精密な動作を実現する。

🧱 第X部:ハードウェア設計とプロトタイピング基盤(Mechanical & Electronics Prototyping)

  • E21: メカ設計(CAD)と筐体プロトタイピング
    • E21.1: CAD総論とワークフロー(パラメトリック設計 vs ダイレクトモデリング)
    • E21.2: Autodesk Fusion 360 実践(スケッチ、拘束、アセンブリ、レンダリング)
    • E21.3: 3Dプリント/レーザーカットによる筐体試作(材料選定・強度/耐久性・表面処理)
    • E21.4: 人間工学・防水防塵(IP規格)・滅菌対応設計の基本
  • E22: 電子回路・PCB設計(KiCad他)
    • E22.1: 回路設計の基礎(アナログ/デジタル、電源/グラウンド設計、ノイズ対策)
    • E22.2: KiCadマスタークラス(スキマティック、フットプリント、PCBレイアウト、DRC)
    • E22.3: 高速信号・EMC/EMI設計、シールド・フィルタリング実践
    • E22.4: PCB製造フロー(ガーバーデータ、スタックアップ、発注〜実装)
    • E22.5: 医療用センサー回路例(ECG/EEG/SpO2/圧力/温度等)
  • E23: センサー/アクチュエータ統合
    • E23.1: 生体信号計測のアナログフロントエンド(AFE)
    • E23.2: モーター/ポンプ/バルブなどアクチュエータ制御基礎
    • E23.3: 電源設計・バッテリーマネジメント(PMIC、充電制御、熱対策)
    • E23.4: 信頼性向上のためのテスト治具設計(Jig/Bed-of-Nails)

🧑‍💻 第XI部:ファームウェア・組込みソフトウェア開発(Firmware & Embedded Software)

  • E24: 組込み開発基礎
    • E24.1: マイコン基礎(ARM Cortex-M, RISC-V)と開発環境(IDE, CLI, CMake)
    • E24.2: C/C++ベストプラクティス(MISRA-C、静的解析、単体テスト)
    • E24.3: RTOS入門(FreeRTOS, Zephyr)とタスク/割り込み設計
    • E24.4: デバイスドライバとHAL層設計、SPI/I2C/UART/USBの実装
    • E24.5: ブートローダ/OTAアップデート/セキュアブート
  • E25: エッジAIファームウェア
    • E25.1: 量子化・蒸留とマイコン/SoCへの最適化(TFLite Micro, ONNX Runtime)
    • E25.2: GPU/TPU/NPU搭載ボード(Jetson, Coral, RKNN)の実践
    • E25.3: リアルタイム推論と電力最適化
    • E25.4: メモリ管理・ログ取得・クラッシュダンプ解析

📡 第XII部:通信・IoTプラットフォーム統合(Connectivity & IoT Backend)

  • E26: 無線通信とプロトコル選定
    • E26.1: BLE/Wi-Fi/Cellular (LTE-M, NB-IoT)/LoRa/Threadの比較と実装
    • E26.2: セキュア通信(TLS, DTLS, mTLS)、証明書管理
    • E26.3: MQTT/CoAP/HTTP/GRPC:プロトコルの選び方
  • E27: IoTゲートウェイ & クラウド連携
    • E27.1: Edge Gateway設計(Raspberry Pi, Jetson)
    • E27.2: デバイス管理(Fleet Management, OTA, Twin)
    • E27.3: IoTクラウド(AWS IoT Core, Azure IoT Hub, GCP IoT)
    • E27.4: データストリーム処理(Kafka, Pub/Sub, Kinesis)

🛡️ 第XIII部:医療機器ハードウェア規格・安全性・リスク管理(Medical Device Standards & Safety)

  • E28: 規格・法規制(ハードウェア編)
    • E28.1: IEC 60601(医療電気機器の安全性)とEMC試験
    • E28.2: IEC 62366(医療機器のユーザビリティエンジニアリング)
    • E28.3: ISO 14971(リスクマネジメント)とFMEA/FTA
    • E28.4: 滅菌、バイオコンパチビリティ、材料規格
  • E29: 品質保証とドキュメント体系
    • E29.1: DMR/DHF/Technical Fileの作り方
    • E29.2: 設計変更管理(ECO/ECN)とトレーサビリティ
    • E29.3: 試験計画・検証/妥当性確認(V&V)
    • E29.4: テスト自動化と計測データ管理

🏭 第XIV部:量産設計・製造・サプライチェーン(Manufacturing & Supply Chain)

  • E30: DfX(Design for X)と製造移管
    • E30.1: DFM/DFT/DFR/DFSの考え方
    • E30.2: SMT実装、組立ライン設計、歩留まり向上手法
    • E30.3: サプライチェーンマネジメント(BOM、代替部品、EOL対応)
    • E30.4: 量産後の品質管理(SPC, Six Sigma, CAPA)
  • E31: 認証取得・国際展開
    • E31.1: 電気安全/無線/EMC各国規格(PSE, CE, FCC, TELEC)
    • E31.2: 医療機器認証(薬機法申請のハード側、FDA Class分類)
    • E31.3: 海外製造委託・ODM/OEM活用と品質保証

🧪 第XV部:統合試験・デジタルツイン・システム信頼性(System Integration & Digital Twin)

  • E32: HIL/SIL/MILテスト
    • E32.1: シミュレーション駆動開発(MATLAB/Simulink, Modelica)
    • E32.2: Hardware/Software-in-the-Loopテスト環境構築
    • E32.3: 医療現場シナリオ再現(ユーザビリティ試験+臨床フロー統合)
  • E33: デジタルツインと予測保全
    • E33.1: デジタルツイン概論と医療機器への応用
    • E33.2: センサーデータからの劣化予測・異常検知(Edge × Cloud)
    • E33.3: 遠隔監視ダッシュボード/RCA(Root Cause Analysis)

🧭 第XVI部:運用・保守・ライフサイクルマネジメント(Post-Market, Lifecycle & Business)

  • E34: フィールドサポート・リコール対応
    • E34.1: サービス体制とSLA/SLI/SLO設計
    • E34.2: インシデント・苦情対応と規制要件
    • E34.3: アップデート戦略(ハード更新 vs ソフト改善)
  • E35: ビジネス・知財・サステナビリティ
    • E35.1: IP戦略(ハード/ソフト/アルゴリズムの特許化)
    • E35.2: LCA/環境対応・リサイクル設計(RoHS/REACH)
    • E35.3: サブスクリプション/Device-as-a-Serviceモデル

🎓 第XVII部:キャップストーン&横断プロジェクト(Capstone & Cross-cutting Projects)

  • E36: 総合プロジェクト:医療デバイス×AIサービスをゼロから
    • 例題:ウェアラブル生体信号デバイス+クラウドAI解析+医師向けダッシュボード
    • 要件定義→設計→試作→規格対応→デプロイ→運用計画までのドキュメント一式を作成
  • E37: 現場導入シミュレーション & ピッチ
    • 臨床導入ロールプレイ(医療機関・規制当局・投資家への説明)
    • ピッチデックと規制戦略の統合プレゼン

[Series R] Medical RL : 強化学習で進化するAI医療

[Series R] Medical RL : コースの全体像

第I部:強化学習の基礎と医療応用の入口

  • 第1回:R1:強化学習(RL)とは何か – 医療分野へのインパクト
    • R1.1: AIが「試行錯誤」で学ぶってどういうこと?– 教師あり学習との違い
    • R1.2: 主人公(エージェント)と舞台(環境):強化学習の基本要素を知ろう
    • R1.3: 医療現場での応用例:個別化治療計画からリハビリ支援まで
  • 第2回:R2:マルコフ決定過程(MDP) – 医療シナリオを数理モデルに
    • R2.1: 状態、行動、報酬、方針:医療の意思決定を構成する4つの言葉
    • R2.2: 「今の状態がすべて」マルコフ性の仮定を医療データで考える
    • R2.3: 目標は「累積報酬の最大化」:AIのゴールを数式で定義する
  • 第3回:R3:テーブルベース強化学習 – Q学習とSARSA
    • R3.1: 「どの行動がどれくらい良いか?」を示す価値観:Q値とは?
    • R3.2: 経験から学ぶ更新ルール:Qテーブルを育てるベルマン方程式
    • R3.3: 大胆なAI(Q学習)と慎重なAI(SARSA):Off-policyとOn-policyの違い
  • 第4回:R4:探索戦略と報酬設計 – 医療AIの「性格」を決める
    • R4.1: 「寄り道」か「最短ルート」か?– 探索と活用のジレンマ
    • R4.2: 時には大胆に、普段は堅実に:ε-greedy法などの探索戦略
    • R4.3: 報酬設計の難しさ:短期的な改善が長期的な悪化を招かないために
  • 第5回:R5:Deep Q-Network(DQN) – 深層学習との融合
    • R5.1: なぜ「テーブル」ではダメなのか?– 状態空間の爆発という壁
    • R5.2: ニューラルネットワークでQ値を予測する!DQNの基本的な考え方
    • R5.3: 学習を安定させる2つの工夫:経験再生(Experience Replay)とターゲットネットワーク

第II部:高度化するアルゴリズムと安全性

  • 第6回:R6:DQNの改良版と医療への拡張
    • R6.1: Q値の過大評価を防ぐ「Double DQN」
    • R6.2: 「状態の価値」と「行動の有利さ」を分離する「Dueling DQN」
    • R6.3: 貴重な経験を優先的に学習する「Prioritized Experience Replay」
  • 第7回:R7:ポリシーベース強化学習 – REINFORCEとActor-Critic
    • R7.1: 価値ではなく「方針」そのものを学習する新しいアプローチ
    • R7.2: REINFORCEアルゴリズム:良い行動の確率を直接上げる仕組み
    • R7.3: 評論家(Critic)と役者(Actor):2つのAIが協力し合うActor-Critic
  • 第8回:R8:先進的方策勾配 – PPO, SACと医療シナリオ
    • R8.1: 安定した学習を実現するPPO(Proximal Policy Optimization)
    • R8.2: 連続的なアクション(投薬量など)を扱えるSAC(Soft Actor-Critic)
    • R8.3: どの手法をいつ使うべきか?アルゴリズム選択の指針
  • 第9回:R9:オフライン強化学習 – 医療データセットからの学習
    • R9.1: なぜ医療分野でオフラインRLが重要なのか?– 安全な学習のために
    • R9.2: 過去の電子カルテデータから「理想の治療方針」を学ぶ
    • R9.3: 分布外のデータへの対処:オフライン強化学習の課題と挑戦
  • 第10回:R10:安全性と解釈可能性 – 臨床現場で信頼されるために
    • R10.1: Safe RL:やってはいけない行動をAIにどう教えるか?
    • R10.2: AIの「判断理由」を可視化する:特徴量重要度や類似症例の提示
    • R10.3: 医療における説明責任とAIの役割

第III部:モデル構築・応用展開・大規模言語モデル連携

  • 第11回:R11:モデルベース強化学習 – AIが作る「仮想患者」
    • R11.1: 環境のシミュレータを学習する「ワールドモデル」とは?
    • R11.2: 仮想環境でのシミュレーションで、より安全・効率的に学習する
    • R11.3: 薬剤応答や疾患進行を予測するデジタルツインへの応用
  • 第12回:R12:ケーススタディ① – ICUにおける敗血症管理
    • R12.1: 課題設定:MIMIC-IVデータセットでMDPを定義する
    • R12.2: モデル実装:オフライン強化学習による治療方針の抽出
    • R12.3: 結果の解釈:AIが提案する治療戦略は臨床的に妥当か?
  • 第13回:R13:ケーススタディ② – 放射線治療計画の最適化
    • R13.1: 課題設定:がんに最大線量を、正常組織に最小線量を
    • R13.2: モデル実装:ビームの角度や強度を最適化する強化学習エージェント
    • R13.3: シミュレーション環境での評価と臨床応用へのハードル
  • 第14回:R14:マルチエージェント強化学習と医療チーム最適化
    • R14.1: 複数のAIが協調・競争する世界:マルチエージェントシステムの基礎
    • R14.2: 医師、看護師、薬剤師の連携をシミュレートし、チーム医療を支援する
  • 第15回:R15:RLHFと大規模言語モデル – 医療AIとの新たな対話
    • R15.1: RLHF:人間のフィードバックでAIを賢くする仕組み
    • R15.2: 臨床医の暗黙知や好みを反映した医療ガイドラインの最適化
    • R15.3: LLMを用いた患者との対話シミュレーションと教育への応用

第IV部:不完全情報・倫理・統合展望

  • 第16回:R16:部分観測(POMDP)と医療データの不完全性
    • R16.1: 「検査結果がまだ出ていない」状況でどう判断するか?POMDPの考え方
    • R16.2: 過去の観測履歴から「現在の隠れた状態」を推測する信念状態
  • 第17回:R17:安全強化学習(Safe RL)の発展 – 制約付き最適化
    • R17.1: CMDPs(制約付きマルコフ決定過程)を用いた安全性の形式化
    • R17.2: 学習中に危険な行動を避けるための具体的なアルゴリズム
  • 第18回:R18:規制・認証・研究倫理 – 実臨床導入の壁
    • R18.1: 適応的に学習するAIは「医療機器」か?PMDA/FDAの考え方
    • R18.2: 強化学習エージェントの臨床試験をどうデザインするか
  • 第19回:R19:総合演習 – 自分の医療シナリオをRLでプロトタイプ
    • R19.1: 課題設定:自身の専門分野からRLで解けそうな問題を見つける
    • R19.2: 実装と評価:学んだ知識を総動員してミニプロジェクトに挑戦
  • 第20回:R20:最新動向
    • R20.1: アルゴリズムの地図:どの問題にどのアプローチが有効か?
    • R20.2: 次世代の潮流:Dreamer, MuZero, Multi-objective RL, LLM連携など

[Series V] AI’s Eyes : 視覚でとらえる医療AI:医療画像認識とディープラーニング

[Series V] AI’s Eyes:コースの全体像

第I部:AIの「目」で医療画像を見るということ

  • 第1回:V1:はじめに – 医療画像AIの世界へようこそ
    • V1.1: X線、CT、MRI、病理画像… 多様なモダリティとAIの役割
    • V1.2: 分類、セグメンテーション、物体検出:AIは画像から何を読み取るのか?
    • V1.3: 医療画像の特殊なフォーマット「DICOM」に触れてみよう
  • 第2回:V2:良いAIは良いデータから – 医療画像の前処理
    • V2.1: 画像をAIに「食べさせる」前の下ごしらえ:正規化、リサイズ
    • V2.2: CT値のウィンドウイング:見たい組織を強調する技術
    • V2.3: 病理画像の染色を揃える:Stain Normalizationの重要性
    • V2.4: データが少ない時の味方:医療画像特有のデータ拡張(Augmentation)
  • 第3回:V3:アノテーション – AIの「教師」となる正解ラベル作り
    • V3.1: アノテーションとは?:AIに病変の位置や形を教えるプロセス
    • V3.2: 専門医との協業:質の高いアノテーションを実現するコツ
    • V3.3: ラベル付けを効率化する:アノテーションツールの紹介と活用

第II部:画像認識AIの心臓部 – 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)

  • 第4回:V4:CNNの基本的な仕組みを理解しよう
    • V4.1: AIは画像の特徴をどう見つける?「フィルタ」と「畳み込み」の直感的理解
    • V4.2: 情報を凝縮する「プーリング」と、表現力を高める「活性化関数」
    • V4.3: レイヤーを積み重ねて賢くなる:CNNアーキテクチャの全体像
  • 第5回:V5:PyTorchで初めてのCNNモデル構築
    • V5.1: 肺のX線写真から肺炎を分類するモデルをゼロから作ってみる
    • V5.2: モデルの学習プロセス:損失関数と最適化の役割
    • V5.3: 過学習との戦い:モデルが未知のデータを苦手になる現象と対策
  • 第6回:V6:転移学習 – 巨人の肩に乗る賢いアプローチ
    • V6.1: なぜ自前で巨大モデルを学習させる必要がないのか?
    • V6.2: ImageNetで事前学習されたモデルのパワー
    • V6.3: ファインチューニング:既存モデルを医療画像用に再教育するテクニック

第III部:医療タスク別に見るAIモデルと応用

  • 第7回:V7:【分類】画像の「診断名」を当てるAI
    • V7.1: ResNet, DenseNet:より深く、より賢いCNNアーキテクチャ
    • V7.2: 応用例:皮膚がんの良性・悪性分類、眼底写真からの糖尿病網膜症診断
  • 第8回:V8:【物体検出】画像の中の「病変」を見つけ出すAI
    • V8.1: 病変を「バウンディングボックス」で囲む技術
    • V8.2: Faster R-CNN, YOLO:高速・高精度な検出モデルの仕組み
    • V8.3: 応用例:CT画像からの肺結節の検出、マンモグラフィでの微小石灰化の発見
  • 第9回:V9:【セグメンテーション】病変の「正確な形」を捉えるAI
    • V9.1: ピクセル単位で塗り分ける:セマンティックセグメンテーションとは?
    • V9.2: 医療画像セグメンテーションの王道「U-Net」の美しい構造
    • V9.3: 応用例:MRIからの脳腫瘍の領域抽出、臓器の自動セグメンテーション
  • 第10回:V10:3D画像への挑戦 – CT/MRIを立体的に理解する
    • V10.1: 2Dから3Dへ:3D-CNN、3D U-Netの考え方
    • V10.2: 膨大な計算量とメモリとの戦い:効率的な3D解析の工夫

第IV部:AIの「思考」を覗き見る – 判断根拠の可視化と説明責任

  • 第11回:V11:説明可能なAI(XAI)でブラックボックスをこじ開ける
    • V11.1: なぜAIの判断根拠を知る必要があるのか?– 臨床での信頼と安全のために
    • V11.2: Grad-CAM:AIが画像の「どこに注目したか」をヒートマップで可視化する
    • V11.3: 医師の診断プロセスとの比較:AIの意外な着眼点を発見する

第V部:未来展望

  • 第12回:V12:最新動向と臨床導入への道
    • V12.1: 生成AI(GANs, Diffusion Models)による高精細な医療画像の生成やノイズ除去
    • V12.2: マルチモーダルAI:画像と電子カルテ情報を統合した、より賢い診断支援
    • V12.3: 自己教師あり学習:ラベルなしの膨大な画像データからAIが自ら学ぶ
    • V12.4: 開発したAIを臨床現場へ:薬事承認やPACS連携などの実用化に向けた課題

[Series L] NLP for Health : 言葉と医療をつなぐAI:自然言語処理(NLP)入門シリーズ

[Series L] NLP for Health: コースの全体像

第I部:AIが医療の言葉を扱えるようになるまで

  • 第1回:L1:医療における自然言語処理(NLP)とは何か?
    • L1.1: 宝の山「非構造化データ」:カルテや論文に眠る価値とは?
    • L1.2: NLPでできること:情報抽出、要約、質問応答など、可能性を概観する
    • L1.3: このコースのゴール:医療現場の「言葉の課題」をAIで解決する第一歩を踏み出す
  • 第2回:L2:文を「分ける」ってどういうこと?– トークナイズと形態素解析
    • L2.1: AIのための下準備:なぜ単語や文に分ける必要があるのか?
    • L2.2: 日本語処理の要:形態素解析(MeCabなど)で文の構造を明らかにする
    • L2.3: 未知の専門用語にも対応する「サブワード分割」という賢い技術
  • 第3回:L3:単語の意味をベクトルで表す – 分散表現とEmbedding
    • L3.1: 言葉を「計算できる形」に:単語を数字のベクトルに変換する
    • L3.2: Word2Vec:「単語の意味は、周りの単語が決める」という考え方
    • L3.3: 文脈を読んで意味が変わる:BERTが実現した次世代の単語ベクトル

第II部:医療文書を「理解する」AI:構文・分類・抽出の技術

  • 第4回:L4:文の構造を読み解く – 構文解析と依存関係
    • L4.1: 文の骨格を明らかにする:主語・述語などの関係性を可視化する
    • L4.2: 臨床文の例:「頭痛に対しアスピリンを処方」の依存関係を読み解く
  • 第5回:L5:カルテから疾患名を判別できる?– テキスト分類
    • L5.1: 古典的ながら強力な手法:Bag-of-WordsとTF-IDF
    • L5.2: 最新の手法:BERTを用いた高精度な医療文書分類の実装
    • L5.3: 応用例:退院サマリの分類、外来記録からの感情分析など
  • 第6回:L6:薬剤名や症状を抽出する – 固有表現抽出(NER)
    • L6.1: テキストの中から「宝探し」:疾患名、薬剤名、検査値などを見つけ出す
    • L6.2: IOB法:単語にラベルを付けてエンティティの範囲を定義する
    • L6.3: さらに一歩先へ:抽出した情報同士の関係性を読み解く「関係抽出」

第III部:文脈を「読む」AIの中身:Transformerと要約技術

  • 第7回:L7:BERTの核心技術 – Transformerと自己注意機構
    • L7.1: なぜBERTは文脈が読めるのか?:Transformerアーキテクチャの全体像
    • L7.2: 自己注意機構(Self-Attention):文中の単語同士が互いに「注目」する仕組み
    • L7.3: BERTはどうやって賢くなった?:膨大なテキストデータからの事前学習
  • 第8回:L8:カルテや論文を自動でまとめる – 自動要約技術
    • L8.1: 要点を抜き出す「抽出型」と、文章を生成する「要約型」
    • R8.2: 最新の要約モデル:BARTやT5の仕組みと使い方
    • R8.3: ROUGEスコア:生成された要約文をどう評価するか?

第IV部:応答し、活用するAI:生成モデルと医療応用実践

  • 第9回:L9:GPTはどうやって文を「創る」のか?– 生成モデルと医療QA
    • L9.1: 次の単語を予測し続ける:自己回帰モデルによる文章生成の仕組み
    • L9.2: 自然な文章を生成する工夫:ビームサーチと多様性を生むサンプリング手法
    • L9.3: 医療チャットボットの課題:「知ったかぶり(ハルシネーション)」のリスクと対策
  • 第10回:L10:自分のテーマで実践! – 医療×NLPミニプロジェクト
    • L10.1: 課題設定:臨床現場の課題をNLPでどう解決できるか考える
    • L10.2: データ準備:PubMedの論文やMIMICの臨床記録を扱ってみる
    • L10.3: モデル実装:Hugging FaceライブラリでBERTをファインチューニングする
    • L10.4: 結果の評価と考察:モデルの性能を評価し、臨床的意義を考える

[Series T] Time & Medicine : タイムラインを読むAI:医療時系列データと予測モデリング

[Series T] Time & Medicine:コースの全体像

第I部:イントロダクション:なぜ医療で「時間」が重要なのか?

  • 第1回: T1: 医療AIにおける「時間」という最後のフロンティア
    • T1.1: 症例から学ぶ:時系列データが変える診断と治療の現場(EHR, ICU, ウェアラブル)
    • T1.2: 予測、異常検知、クラスタリング、因果推論:時系列解析でできることの全体像
    • T1.3: このコースの学習ロードマップ:古典的手法からTransformer、社会実装まで

第II部:データをAIの言語へ:ハンドリングと特徴抽出の技術

  • 第2回: T2: 医療時系列データ特有の前処理とクレンジング
    • T2.1: 不規則な観測時点との戦い:リサンプリング、補間、タイムスタンプの正規化
    • T2.2: 欠損値のパターンを理解する:MAR, MCAR, MNARと高度な補完手法(多重代入法など)
    • T2.3: ノイズ除去と平滑化:フィルタリング(移動平均、ローパスフィルタ)、ウェーブレット変換
  • 第3回: T3: 「時間」から意味ある特徴を創り出すエンジニアリング
    • T3.1: ウィンドウイング戦略:スライディングウィンドウ vs タンブリングウィンドウ
    • T3.2: 手動での特徴量作成:統計量(平均、分散、傾き)、周期性(フーリエ変換)、形状(Shapelets)
    • T3.3: AIによる特徴表現学習:`tsfresh`ライブラリの活用とオートエンコーダ

第III部:深層学習の前に知るべき古典的アプローチ

  • 第4回: T4: 統計的時系列モデルの基礎体力
    • T4.1: 自己回帰モデル(AR, MA, ARIMA):過去のデータから未来を予測する古典的発想
    • T4.2: 状態空間モデルとカルマンフィルタ:観測ノイズとシステムノイズを分離するエレガントな手法
    • T4.3: なぜ今、古典的手法を学ぶのか?:深層学習モデルのベースラインとしての重要性

第IV部:深層学習による時系列モデリングの核心

  • 第5回: T5: 順方向の記憶:RNNと長期記憶のためのLSTM/GRU
    • T5.1: RNNの基本構造と、その課題である勾配消失・爆発問題
    • T5.2: LSTMのゲート機構による長期依存関係の学習メカニズム
    • T5.3: GRU:LSTMの簡略版とその性能評価
    • T5.4: PyTorchによる実装:時系列予測と分類タスク
  • 第6回: T6: 文脈を双方向から読むための高度なアーキテクチャ
    • T6.1: 未来の情報もヒントにする:双方向RNN/LSTM (Bidirectional RNN)
    • T6.2: 情報を要約し、生成する:Seq2Seq (エンコーダ・デコーダ) モデル
    • T6.3: 重要な時点に注目する:アテンション機構の導入と効果
    • T6.4: PyTorchハンズオン:アテンション付きSeq2Seqモデルの実装

第V部:最先端モデルとその医療応用

  • 第7回: T7: CNNは画像だけじゃない:畳み込みニューラルネットワークの時系列解析への応用
    • T7.1: 1D-CNNによる時系列データからの局所パターン抽出
    • T7.2: WaveNetとTCN(Temporal Convolutional Networks):より広い受容野を持つ因果的畳み込み
  • 第8回: T8: 時系列のためのTransformer:アテンション機構の新たな可能性
    • T8.1: アテンションは万能か?:時系列データにおける自己注意機構の利点と計算量の課題
    • T8.2: 長期予測のための工夫:Informer, Autoformerなどの最新モデル概観
    • T8.3: 医療応用:PatchTSTモデルなどの活用事例と実装

第VI部:より実践的な医療AIへの拡張

  • 第9回: T9: 複数の情報を統合する:マルチモーダル時系列解析
    • T9.1: 静的データ(患者背景)と動的データ(時系列)の統合アーキテクチャ
    • T9.2: 臨床テキスト(看護記録など)と時系列データのフュージョン
  • 第10回: T10: AIの判断根拠を探る:時系列モデルの説明可能性 (XAI)
    • T10.1: なぜ医療AIにXAIが不可欠か? – 信頼と安全性の観点から
    • T10.2: アテンションマップの可視化や特徴量の重要度評価
    • T10.3: 時間軸に特化したXAI:LIME-Time, SHAP for Time Seriesの実践
  • 第11回: T11:「相関」から「因果」へ:時系列データと因果推論入門
    • T11.1: 時間的先行性だけでは不十分:医療データに潜む交絡と因果の罠
    • T11.2: 構造的時系列モデルやベイジアンネットワークの活用法
  • 第12回: T12: 総合ケーススタディ:公開データセットで実践力を養う
    • T12.1: 【実践】ICUデータ(MIMIC-IV等)を用いた敗血症の早期予測モデル構築
    • T12.2: 【実践】ECG(心電図)データを用いた不整脈分類
    • T12.3: 【実践】ウェアラブルデバイスデータを用いた血糖値予測

第VII部:未来展望

  • 第13回: T13: モデル選択から社会実装までのロードマップ
    • T13.1: 臨床課題に応じたモデル選択のフレームワーク
    • T13.2: リアルタイム推論システムの構築とMLOpsにおける課題
    • T13.3: 医療時系列AIの倫理的課題と今後の展望

[Series W] Waves in Medicine : 音で診る医療AI:音響・生体信号とAI解析

💡 目的:心音・呼吸音・脳波・心電図などをAIで解析する方法を学ぶ

  • 音声のスペクトログラム化・CNN/LSTMによる分類
  • ECG/EEG解析、異常検知、遠隔医療でのリアルタイム分析
  • 医療音響データの公開リソースと活用実例

[Series D] Smart Medical Data : データをつくる!医療AIのための前処理・アノテーション講座

💡 目的:良質な医療AIモデルを作るための“データ整備”の全プロセスを学ぶ

  • 欠損補完・匿名化・データ正規化・構造化
  • 医師と協力したアノテーション設計(症状・画像・診断)
  • セキュリティ・法的観点(匿名加工情報/準匿名化)

[Series X] AI X Medicine : 特化医療分野別シリーズ(分野別導入編)

💡 目的:専門分野ごとのニーズ・課題・AI導入の勘所を学ぶ

  • [Series X1] 放射線科×AI
  • [Series X2] 精神科×AI
  • [Series X3] 腫瘍内科・がん領域×AI
  • [Series X4] 小児科・高齢者医療×AI
  • [Series X5] 看護×AI

ご利用規約(免責事項)

当サイト(以下「本サイト」といいます)をご利用になる前に、本ご利用規約(以下「本規約」といいます)をよくお読みください。本サイトを利用された時点で、利用者は本規約の全ての条項に同意したものとみなします。

第1条(目的と情報の性質)

  1. 本サイトは、医療分野におけるAI技術に関する一般的な情報提供および技術的な学習機会の提供を唯一の目的とします。
  2. 本サイトで提供されるすべてのコンテンツ(文章、図表、コード、データセットの紹介等を含みますが、これらに限定されません)は、一般的な学習参考用であり、いかなる場合も医学的な助言、診断、治療、またはこれらに準ずる行為(以下「医行為等」といいます)を提供するものではありません。
  3. 本サイトのコンテンツは、特定の製品、技術、または治療法の有効性、安全性を保証、推奨、または広告・販売促進するものではありません。紹介する技術には研究開発段階のものが含まれており、その臨床応用には、さらなる研究と国内外の規制当局による正式な承認が別途必要です。
  4. 本サイトは、情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。健康に関するご懸念やご相談は、必ず専門の医療機関にご相談ください。

第2条(法令等の遵守)
利用者は、本サイトの利用にあたり、医師法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)、個人情報の保護に関する法律、医療法、医療広告ガイドライン、その他関連する国内外の全ての法令、条例、規則、および各省庁・学会等が定める最新のガイドライン等を、自らの責任において遵守するものとします。これらの適用判断についても、利用者が自ら関係各所に確認するものとし、本サイトは一切の責任を負いません。

第3条(医療行為における責任)

  1. 本サイトで紹介するAI技術・手法は、あくまで研究段階の技術的解説であり、実際の臨床現場での診断・治療を代替、補助、または推奨するものでは一切ありません。
  2. 医行為等に関する最終的な判断、決定、およびそれに伴う一切の責任は、必ず法律上その資格を認められた医療専門家(医師、歯科医師等)が負うものとします。AIによる出力を、資格を有する専門家による独立した検証および判断を経ずに利用することを固く禁じます。
  3. 本サイトの情報に基づくいかなる行為によって利用者または第三者に損害が生じた場合も、本サイト運営者は一切の責任を負いません。実際の臨床判断に際しては、必ず担当の医療専門家にご相談ください。本サイトの利用によって、利用者と本サイト運営者の間に、医師と患者の関係、またはその他いかなる専門的な関係も成立するものではありません。

第4条(情報の正確性・完全性・有用性)

  1. 本サイトは、掲載する情報(数値、事例、ソースコード、ライブラリのバージョン等)の正確性、完全性、網羅性、有用性、特定目的への適合性、その他一切の事項について、何ら保証するものではありません。
  2. 掲載情報は執筆時点のものであり、予告なく変更または削除されることがあります。また、技術の進展、ライブラリの更新等により、情報は古くなる可能性があります。利用者は、必ず自身で公式ドキュメント等の最新情報を確認し、自らの責任で情報を利用するものとします。

第5条(AI生成コンテンツに関する注意事項)
本サイトのコンテンツには、AIによる提案を基に作成された部分が含まれる場合がありますが、公開にあたっては人間による監修・編集を経ています。利用者が生成AI等を用いる際は、ハルシネーション(事実に基づかない情報の生成)やバイアスのリスクが内在することを十分に理解し、その出力を鵜呑みにすることなく、必ず専門家による検証を行うものとします。

第6条(知的財産権)

  1. 本サイトを構成するすべてのコンテンツに関する著作権、商標権、その他一切の知的財産権は、本サイト運営者または正当な権利を有する第三者に帰属します。
  2. 本サイトのコンテンツを引用、転載、複製、改変、その他の二次利用を行う場合は、著作権法その他関連法規を遵守し、必ず出典を明記するとともに、権利者の許諾を得るなど、適切な手続きを自らの責任で行うものとします。

第7条(プライバシー・倫理)
本サイトで紹介または言及されるデータセット等を利用する場合、利用者は当該データセットに付随するライセンス条件および研究倫理指針を厳格に遵守し、個人情報の匿名化や同意取得の確認など、適用される法規制に基づき必要とされるすべての措置を、自らの責任において講じるものとします。

第8条(利用環境)
本サイトで紹介するソースコードやライブラリは、執筆時点で特定のバージョンおよび実行環境(OS、ハードウェア、依存パッケージ等)を前提としています。利用者の環境における動作を保証するものではなく、互換性の問題等に起因するいかなる不利益・損害についても、本サイト運営者は責任を負いません。

第9条(免責事項)

  1. 本サイト運営者は、利用者が本サイトを利用したこと、または利用できなかったことによって生じる一切の損害(直接損害、間接損害、付随的損害、特別損害、懲罰的損害、逸失利益、データの消失、プログラムの毀損等を含みますが、これらに限定されません)について、その原因の如何を問わず、一切の法的責任を負わないものとします。
  2. 本サイトの利用は、学習および研究目的に限定されるものとし、それ以外の目的での利用はご遠慮ください。
  3. 本サイトの利用に関連して、利用者と第三者との間で紛争が生じた場合、利用者は自らの費用と責任においてこれを解決するものとし、本サイト運営者に一切の迷惑または損害を与えないものとします。
  4. 本サイト運営者は、いつでも予告なく本サイトの運営を中断、中止、または内容を変更できるものとし、これによって利用者に生じたいかなる損害についても責任を負いません。

第10条(規約の変更)
本サイト運営者は、必要と判断した場合、利用者の承諾を得ることなく、いつでも本規約を変更することができます。変更後の規約は、本サイト上に掲載された時点で効力を生じるものとし、利用者は変更後の規約に拘束されるものとします。

第11条(準拠法および合意管轄)
本規約の解釈にあたっては、日本法を準拠法とします。本サイトの利用および本規約に関連して生じる一切の紛争については、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とします。


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